ドキュメンタリー映画「海は燃えている(Fuocoammare )」

Fuocoammare (2016) / IMDb

ジャンフランコ・ロージ監督の「海は燃えている〜イタリア最南端の小さな島〜」は、アフリカ大陸にもっとも近いイタリア領最南端の島ランペドゥーサ島を舞台にしたドキュメンタリー映画です。

12歳の少年サムエレが生まれたこの島には、彼が知らないもうひとつの顔があります。それは、アフリカや中東から命がけで地中海を渡り、ヨーロッパを目指す多くの難民・移民の玄関口としての顔です。

島の自然の中で無邪気に遊ぶ少年サムエレの笑顔、過酷な海の旅を経て島へとやってきた難民の涙。
小さな島の中には死があり、そして、生があります。美しく詩情あふれる映像と共に描かれるそれぞれのストーリーがドラマチックに心を揺さぶる、静かな衝撃作です。

ジャンフランコ・ロージ監督が島へと移り住み、1年半をかけて温かくも冷静な眼差しで、島の「真の姿」を描き出したドキュメンタリーです。

ロージ監督は、二作連続で世界三大映画祭の最高賞を受賞しただけでなく、「ベルリン」「ヴェネチア」でドキュメンタリー映画で初の最高賞を受賞するという快挙を成し遂げています。
審査員長のメリル・ストリープは「現代を生きる私たちに必要な映画。この映画が世界中で公開されるためならどんなことでもする」と力強く本作を応援しています。

・第66回ベルリン国際映画祭金熊賞(グランプリ)受賞
・第89回アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表
「海は燃えている~イタリア最南端の小さな島~」は、2017年2月11日(土・祝)から Bunkamuraル・シネマほか全国で順次公開です。

攻撃続くアレッポ、破壊と人道危機が深刻化

Shocking drone footage shows Aleppo destruction / euronews
Shocking drone footage shows Aleppo destruction / euronews

シリアで2011年1月26日より始まったシリアの内戦。9月に、いったんは停戦したものの、再び戦闘が激化しています。

なかでも激しいのが、シリア北部最大の都市アレッポをめぐる攻防です。反政府勢力の支配地域に対してアサド政権側が空爆を強化。この2週間だけでも、300人以上が犠牲になりました。このうちおよそ3分の1は、子どもでした。

アレッポの市街地は主に、西部地域をロシアが支援するアサド政権が支配しています。そして、荒廃した東部(YouTube動画)を米国などが支援する反政府勢力が支配しています。先月ごろからアサド政権が攻勢を強め、反政府勢力が支配する東部地域を完全に包囲。一気に制圧しようと、連日激しい空爆を続けています。シリア観光省が制作した、アレッポ西部の宣伝ビデオ(9/30公開/Facebook)には絶望感さえ感じます。

包囲された東部地域に残っているのは27万人余り。そのほとんどが一般市民で、人道危機が深刻化しています。病院までもが空爆の標的となり、医療体制は崩壊の淵に立たされています。人道支援物資を積んだ国連のトラックも攻撃を受け、支援の手はほとんど届いていません。

「国境なき医師団」は、ロシアとシリア政府は無防備な民間人にこうした苦しみを与えないよう、今すぐに無差別爆撃を停止しするように求めています。国連は、推計で27万5000人が住むとされるアレッポ東部が、2カ月程度で「完全に破壊される」かもしれないと警告しました。