証券取引委員会本部(ワシントンD.C.)/ Wikipedia

証券取引委員会本部ビル(ワシントンD.C.)/ Wikipedia

9月22日、証券取引委員会(Securities and Exchange Commission: 略称SEC)は、金融犯罪事件の解明につながる有力な情報が得られたとして、この情報の提供者に対して3,000万ドル(約33億円)の報奨金を支払ったことを発表しました。

これまで支払った情報提供者への報奨金の最高金額は、2013年10月に発表した1,400万ドル。SECは「この情報提供者がもたらした情報がなければ、事件の摘発は非常に困難だった」とした上で「この史上最高額の報奨金の支払いは、SECが事件解決につながる内部告発者の情報を非常に重要視している表われ」だと述べています。

情報提供者が誰かといった個人情報は明かしてはいないものの、米国の居住者ではなく、外国人だとしています。SECではまた、今回、支払われた報奨金は議会が設置した金融犯罪捜査のためのファンドから引き出されたものであり、税金からは1セントの支出も行われていないとも述べています。いいですね(^^)

1934年、フランクリン・ルーズベルトによって初代証券取引委員会委員長に任命されたのは、後のアメリカ大統領ジョン・F・ケネディの父親のジョセフ・P・ケネディ。このジョセフ自身がインサイダー取引など数々の手口を駆使して大富豪に成り上がった人物であったため、この人事には反発が強かったそうです。この人事についてフランクリンは「オオカミを捕らえるためにオオカミを使う。彼なら取引のからくりを何でも知っている」と発言しています。

東京証券取引所 / Dick Thomas Johnson

東京証券取引所 / Dick Thomas Johnson

脱税事件では、米歳入庁(IRS)は、スイス金融大手 UBSの元社員のブラッドリー・バーケンフェルド氏が、脱税をほう助するため秘密のオフショア口座を同社が米国顧客に勧めたとの情報を提供したことに対し、1億400万ドル(当時のレートで約81億円)の報奨金を与えています。

2006年に成立した法律により、内部告発への報奨金は、告発によって政府が取り戻した金額の30%が上限とされています。バーケンフェルド氏の弁護士によると、個人の告発者に対する報奨金としては過去最高額ということです。

ますます大規模に巧妙化する金融犯罪やサイバー犯罪、その摘発に内部告発は極めて重要です。告発者には相応のインセンティブ(報奨金など)を与えるべきであり、同時に告発しやすい環境は不正を抑止するように思います。


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