日本は協調組合主義的な価値観と決別して自己変革を

ネオ・コーポラティズムと多元主義 / Wikipedia
ネオ・コーポラティズムと多元主義 / Wikipedia

協調組合主義(コーポラティズム: Corporatism)とは、政治・経済分野における共同体の概念の1つで、国家や社会などの集団の、有機体的な関連性と相互の協調を重視する考え方です。
コーポラティズムの最も著名な形態の1つは、経済政策を設定するための経営・労働・国家の利益集団の間の調整を含む、三者構成原則です(Wikipedia:左図参照)

ノーベル経済学賞受賞者で米コロンビア大学教授のエドムンド・フェルプス(Edmund Phelps)氏は、日本が再び繁栄するためには、コーポラティスト(協調組合主義)的な価値観との決別と、草の根レベルのイノベーションを促すダイナミズム構築が不可欠だと指摘しています。

フェルプス教授は「コーポラティスト的な価値観を打ち破らずして、日本が自己を変革できるとは私には思えない。このコーポラティスト的な価値観には、家族のつながりや利害関係の持ち方、物質主義、順応主義、社会的保護などが含まれる」と述べています。

日本のコーポラティスト的な価値観の行き過ぎは、金権・派閥政治や岩盤規制を産みだし、上下関係ヒエラルキーの確立、競争や議論を避けて談合を促進、芸術・文化などの評価システムが歪められ、研究論文や客観データの捏造、安全神話まで創る検査システム、護送船団方式の温存などなど、あらゆる分野で「日本経済の成長」を阻害、資本主義経済のダイナミズムを阻む弊害を招きました。

エドムンド・フェルプス/ Wikipedia
エドムンド・フェルプス/ Wikipedia

世界に例のない「失われた20年」に陥り、組織内にあっては「成長より世襲や順送り人事」に固執、学閥や人脈、権威などを極端に重視、企業ガバナンスの機能不全、異質な価値観をひたすら排除してイノベーションを敵視してしまいました。

安倍政権は、2016年を「一億総活躍社会元年」とするとしていますが、フェルプス教授が指摘した協調組合主義(コーポラティズム)との決別が必須のように思います。

急速に少子高齢化が進む日本。イノベーションの源泉「多様性」、多様な価値観を社会全体で共有し積極的に推進、そして、リーダーの明確なメッセージと先送りしない国民の覚悟が必要だと思います。

米ケネディ大統領は就任演説(1961年1月20日)で、世界と国民に向けて「アクティブ・シチズン」である必要を語り「祖国があなたに何をしてくれるかを尋ねてはなりません、あなたが祖国のために何をできるか考えて欲しい。」と演説しています。さらに続けて「我々があなたに求めているのと同じ高いレベルの強さと犠牲を我々にも要求してください。」と述べています。

 

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