人気のCIA機密文書公開とX-Files(Xファイル)

Sheffield, England,4 March 1962 / CIA
Sheffield, England,4 March 1962 / CIA

2016年1月21日、米国の中央情報局(CIA)は、1940年代後半から50年代にかけて調査したUFOに関する200件以上の機密文書を公開しました。人気ドラマ「Xファイル」を意識して、最後は「The truth is out there(真実はそこにある)」という、ドラマで使われたフレーズで締めくくられています(^^)

モルダー捜査官が地球外生命体の存在を主張するために役立ちそうな文書として、「1952年に旧東ドイツ上空で報告された空飛ぶ円盤」など5点の報告書をピックアップ。また、スカリー捜査官がUFOの存在を信じてしまいたくなるような文書として、「1953年1月14~17日付:未確認飛行物体に関する科学諮問委員会会議録」など5点の文書を選出しています。

1978年にCIAは、UFOに関する諜報活動を認めて報告書の存在を明らかにしましたが、国家安全上の理由から、それらの一部は長らく機密扱いされて非公開にされてきました。

2015年の人気記事TOP15には、「サメ忌避のレシピ研究」「犬の訓練」「エリア51、U-2のテストフライト」や「ステルス偵察機 OXCART vs Blackbird」など興味深い記事を掲載しています。嘘みたいな?ユニークな諜報活動や研究開発が明らかになり面白いですね(^^)

CIAなどの政府機関では、国家機密文書も一定期間を経て国民に公開するよう法律で義務づけられています。しかし、旧式の図書館のように手続き窓口に閲覧請求を出してから複写コピーする必要があります。日の目を見たことがないCIA文書は約1,300万ページ。これらの公開文書群をスキャンして、Internet Archiveサイトに登録する Kickstarterプロジェクト(目標額は10,000ドル)が開始されています。

CIA Museum(CIA博物館/3,500項目)のスパイロボット開発も面白いですね(^^)

Dragonfly Insectothopter / CIA
Dragonfly Insectothopter(超小型飛行機) / CIA

Robot Fish "Charlie" / CIA
Robot Fish “Charlie”(無人水中ビークル) / CIA

OSSのサボタージュマニュアル(Simple Sabotage Field Manual)

OSS長官時代のドノバン(1945年)/ Wikipedia
OSS長官時代のドノバン(1945年)/ Wikipedia

Office of Strategic Services(1942年6月13日~1945年9月20日: OSS)は、第二次世界大戦中の米軍の特務機関で諜報機関です。戦略諜報局や戦略情報局などと言われ、中央情報局(CIA)の前身です。

ウィリアム・ジョセフ・”ワイルド・ビル”・ドノバン(William Joseph “Wild Bill” Donovan 1883年1月 – 1959年2月)は、米国の軍人、弁護士、諜報員、外交官。戦略諜報局(OSS)の創設者でOSSの長官です。「米国情報機関の父」「CIAの父」(Father of Central Intelligence)などと通称されています。

1942年にOSS長官となったドノバンは、世界各地で諜報活動を展開し、ヨーロッパやアジアでは数々のスパイ活動やサボタージュ任務を成功させています。

この OSSのサボタージュ任務のシンプルなマニュアルが「Simple Sabotage Field Manual」です。1944年1月17日発行の公式文書です。

Simple Sabotage Field Manual / CIA
Simple Sabotage Field Manual / CIA

このマニュアルには、敵国の組織活動や生産性向上を妨害する方法が述べられています。特に「管理監督者」「従業員」「組織と会議」「電話」「交通」の5点について不朽のヒントが記されています。

全文は、下記サイト(PDFも有り)か、Kindle版(Amazon)で読むことができます。

シリコンバレー在住の渡辺千賀さんが、このマニュアルを意訳して「会社をダメにする11の行動様式」とする興味深い記事を掲載しています。

1. スピーディーに物事を進めると先々問題が発生するので賢明な判断をすべき、と「道理をわきまえた人」の振りをする。
2. 可能な限り案件は委員会で検討。委員会はなるべく大きくすることとする。最低でも5人以上
3. 会社内での組織的位置付けにこだわる。これからしようとすることが、本当にその組織の権限内なのか、より上層部の決断を仰がなくてよいのか、といった疑問点を常に指摘する。
4. 重要でないものの完璧な仕上がりにこだわる。

このマニュアルは、敵国組織に紛れ込んで、いわゆる「大企業病」にしようという工作指示書です。シリコンバレー在住の筆者の面白い記事です。ぜひ一読をお勧めします。

「大企業病」は「組織内部に官僚主義、セクショナリズム、事なかれ主義、縦割り主義などが蔓延し、組織の非活性をもたらす。社員は不要な仕事を作り出し、細分化された仕事をこなすようになる」ことですが、日本の場合「老齢化病」「画一化病」とも呼べるように思いますが・・・。
和訳された単行本(2015年7月)が北大路書房/版元ドットコムから発売されています(^^)