米国が第一で、地球は最後、ということだ(マイケル・ムーア)

The Arc de Triomphe in Paris, France, is illuminated in green to celebrate the entry into force of the Paris Agreement, the most ambitious climate change agreement in history, on November 4, 2016. / Wikipedia

ドナルド・トランプ米大統領は6月1日午後、気候変動への国際的な取り組みを決めた2015年のパリ協定から離脱すると宣言しました。

米国の企業や労働者に不利にならない「公平」な新しい取り決めの再交渉を始めると述べています。一方、仏独伊の各国政府はただちに、パリ協定の再交渉には応じないと反論しています。

2016年1月時点で、計188カ国・地域が約束草案を条約事務局に提出し、これまでに米国を含む146カ国が批准。米国は昨年11月に発効させています。条約に参加していないのは、これまでシリアとニカラグアだけでした

米国内では、カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事をはじめ、ニューヨーク、ボストン、ロサンゼルス、サンフランシスコなど複数の首長が、連邦政府をよそに自分たちの自治体はパリ協定を順守し続けると表明しています。

また、トランプ大統領が「自分はパリでなくピッツバーグの市民を代表するために選ばれた」と名指しされたピッツバーグのビル・ペドゥト市長もただちに、「我々はパリ協定の指針に従うと約束する」とツイートしています。

政治を鋭く批判する映画を製作してきたマイケル・ムーア監督は、ツイッターに「トランプ大統領は人類に対する犯罪を犯した。アメリカが第一で、地球は最後、ということだ」と投稿し、トランプ大統領の決定を厳しく批判しました。

WE THE PEOPLE(私たち、人民)キャンペーン

In the Citizen’s Almanac, given to all new Americans, it is said that the only position higher than the President is the People. / Facebook

トランプ大統領就任式の1月20日付ワシントン・ポスト紙の一面広告で、WE THE PEOPLE(私たち、人民)と書かれたポスターが掲載されました。

リンカーン大統領の言葉「人民の人民による人民のための政治」からのコピーで、先住民族、イスラム教徒やアフリカ系米国人、ヒスパニック、LGBTなどのマイノリティの方々など、私たちは多様性あふれる「人民」であることを強調しています。

トランプ氏は選挙期間中、米国社会を分断するような差別的な発言や女性蔑視発言が多かったことから、大統領就任式の日のワシントン・ポスト紙の一面広告に、アーティストのポスターを掲載するための資金集めが Kickstarterで行われたものです。

このキャペーンの目標金額は当初6万ドルでしたが、8日間で137万ドル(約1億5,000万円)もの資金が集まりました。ワシントン・ポスト紙の他に、ニューヨーク・ポスト紙と USAトゥデイにも一面広告が掲載されたそうです。当日、ワシントンD.Cでは無料配布されました。

ニューヨーク在住のりばてぃ♪さんは記事で、「ただ批判したり文句いってるだけではなく、こうした機会をチャンスと捉えマイノリティや女性などの社会的弱者を支援しようとか、多様性の大切さを広めていこうという活動。ポジティブな姿勢がいいですよね」、そして「オバマさんのときにあった「HOPE」が「WE THE PEOPLE」になってますけど、それはそれで結局、マイノリティや女性の方々を想う好機となっていて、やはり希望のメッセージになっているようが気がします。」と述べています。