世界唯一のマッチ博物館(Tändsticksmuseet)はアートの拠点

Museum Jönköping / Wikipedia
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スウェーデンにある人口約9万人の街ヨンショーピング市(Jönköping)に世界唯一のマッチ博物館(Tändsticksmuseet)があります。

1833年頃からスウェーデンがマッチの大工場を作り、大々的に黄りんマッチを製造して販売。1855年には、スウェーデンのジョワン・ルンドストレーム(Johan Edvard Lundström)と Carl Fransの兄弟が、赤りんを基にして発火剤と燃焼剤を分離させた、現在よく知られるタイプ(マッチの軸と箱の側面とに薬品を分けた)の安全マッチを初めて開発、特許も取得します。以後「スウェーデン式安全マッチ」として世界に君臨するマッチ大国を作り上げることになります。
グローバルなマッチの歴史や日本との関係、産業の盛衰など、このマッチの全てが分かる秀逸サイト「マッチの世界」は素晴らしいです。

最初に建てられた工場にマッチ博物館があります。館内には、時代とともに変化する多種多様なマッチラベルが展示されています。また、1900年代の古い機械や自動マッチ製造機などとともに、労働者が燐(りん)を扱う作業によって引き起こされた悲惨な職業病のことも解説されています。そばにラジオ博物館(Radiomuseet)もあります。

kristina gadh / Facebook
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スウェーデンの国営マッチ博物館は、過去の歴史や文化を展示して解説するだけではありません。

「ラベルデザイン」や「火をつけるマッチ」からインスピレーションされたアート、写真、彫刻などの展示や、商品デザインにも積極的に活用しています。また、学生や親子などを対象としたワークショップも開催、地域のクリエイティブを支援しています。未来を拓く博物館としてアートの拠点機能も有しています。

スウェーデンは国際競争力の高い企業も多く、デザインやIT先進国とも言われます。2016年IMD世界競争力ランキングは5位(日本は26位)、2016年世界経済フォーラム(WEF)では日本を抜いて6位(日本は8位)にランクされました。

9月28日発表 2016年世界経済フォーラム(WEF)報告書のランキングでは、1位スイス、2位シンガポール、3位米国で順位は昨年と変わりません。4位は順位を1つ上げたオランダ、5位のドイツは順位を1つ下げています。6位のスウェーデンと7位のイギリスは順位を上げて日本を抜きました。8位は日本、9位は香港、10位フィンランドとなっています。

Jönköping-Streichholzmuseum / Wikipedia
Jönköping-Streichholzmuseum / Wikipedia

全米初の国立アフリカ系米国人歴史文化博物館

National Museum of African American History and Culture / Wikipedia
National Museum of African American History and Culture / Wikipedia

9月24日、米首都ワシントンD.C.で「国立アフリカ系米国人歴史文化博物館(National Museum of African American History and Culture)」の開館記念式典が開催されました。

この博物館はホワイトハウスやワシントン記念塔に近く、スミソニアン博物館が展開する博物館や研究施設としては19番目。米国で差別を受けてきたアフリカ系米国人の歴史的真実や、その功績と文化を記録・展示する初の国立博物館です。

西アフリカ・ヨルバ族の伝統美術と建築物に着想を得た建物は、ブロンズ製の壁で覆われています。設計は、タンザニア出身でロンドンを拠点に活動する建築家デイヴィッド・アジャイ(David Adjaye)氏らの手によるものです。館内にはその半分近くが寄贈品という3万6,000点以上の品が収蔵されています。

約100年前に最初に構想された同博物館は、米国各地で黒人男性が警察官に射殺される事件が相次ぎ、人種間の緊張が高まる中で開館を迎えました。

開館記念式典でオバマ大統領は、「この博物館は、抗議行動と国に対する愛が共存するだけでなく、お互いに知識を与え合う存在であることを理解するための場所だ」と述べ、そして「アフリカ系米国人の歴史は、米国自体の歴史から切り離されるものではない。それは米国史の裏にあるものではなく、米国の物語そのものだ」と付け加えました。