いまを映す第89回アカデミー賞の受賞作品たち

Meryl Streep at an event for The 89th Annual Academy Awards (2017) / IMDb

2月26日、第89回アカデミー賞授賞式が米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、作品賞発表時に間違った作品名が読み上げられるという大波乱の展開で幕を閉じました。

授賞式では、司会者のジミー・キンメル(Jimmy Kimmel)さんが、「昨年は人種差別主義者(主要な受賞候補者が白人に偏り)とされた」と述べた上で、今年はトランプ氏が批判の的となっているとして「トランプ氏に感謝したい」と皮肉っています。

冒頭からキンメルさんのジョークが炸裂、会場にいるマット・デイモンとの壮絶なバトルや、AmazonのCEO ジェフ・ベゾス氏に関するジョークで笑いを取っています。

そして、トランプ氏から「ハリウッドで最も過大評価された女優の一人」とされたメリル・ストリープさんに対して、「みなさん、私と一緒に“受けるに値しない拍手“を送りましょう。ちなみにそのドレスいいね、イヴァンカの?」と、ジョークが冴えていました(YouTube)

LGBT映画として史上初の「作品賞」を受賞した「ムーンライト」、Amazon Studios(アマゾン・スタジオ)が配給した二作「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のケイシー・アフレック(Casey Affleck)が主演男優賞を受賞、そして、トランプ大統領の入国禁止令に抗議して授賞式を欠席したアスガル・ファルハーディー氏が脚本・監督したイラン映画「セールスマン」が外国語映画賞を受賞しています。多様性を理念とする「いまを映す第89回アカデミー賞の受賞作品」のように思います。


バンコク在住ゲイのひとりごと(チキンゴリラさん)に、映画三作品の感想記事(ネタバレ)があります(^^)

第37回ラジー賞はヒラリー氏のドキュメンタリー映画

37th Razzie Award Winners Announcement / Razzie Channel

2016年の最低映画を決定する第37回ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)が、第89回アカデミー賞授賞式を翌日に控えた2月25日に発表されました。

二大ヒーローの映画初共演を描いた「バットマン vs スーパーマン」と、米国で賛否両論を巻き起こしたヒラリー・クリントン氏のドキュメンタリー映画 Hillary’s America: The Secret History of the Democratic Party(ヒラリーズ・アメリカ:ザ・シークレット・ヒストリー・オブ・ザ・デモクラティック・パーティー)が、それぞれ最多の4部門で受賞しました。

最低作品賞に選ばれたのは、ヒラリー氏の汚れた真実と民主党の隠された歴史を分析するとうたい、大統領選を前に公開されたドキュメンタリー「ヒラリーズ・アメリカ:ザ・シークレット・ヒストリー・オブ・ザ・デモクラティック・パーティー」です。本作を手掛けた作家の Dinesh D’Souza(ディネシュ・ドゥスーザ)は、最低男優賞と最低監督賞を受賞しています。最低女優賞にも輝き主要部門をほぼ独占しています。

最低映画の称号は免れたましたが、映画「バットマン vs スーパーマン」も最低脚本や最低リメイク、パクリ、続編映画に選ばれる結果になっています。

不名誉からの復活を果たした人物に贈られるラジー名誉挽回賞は、メル・ギブソンが受賞しています。こちらは10年ぶりの監督復帰作「ハクソー・リッジ」が見事アカデミー賞6部門にノミネート。メル自身も監督賞候補に選ばれており、納得の選出となっています。