アルツハイマー病を予防するために出来ること(TED: Lisa Genova)

Lisa Genova / Photo: Marla Aufmuth / TED2017

アルツハイマー病があなたの脳の運命でなくてもいいのです。

映画化もされ、世界31の言語に翻訳されたベストセラー「アリスのままで」の著者リサ・ジェノヴァ(Lisa Genova)氏は言います。

米国の認知症研究団体に所属しているジェノヴァ氏は、ベイツ大学で生体心理学の学位、ハーバード大学で神経科学の博士号を取得しています。うつ病やパーキンソン病の病因学および脳卒中後の記憶の喪失などを、おもな研究領域としています。

このTED Talkでは、最新の研究を紹介するとともに、アルツハイマー病に強い脳を作るために私たち個人ができることについての有望な研究成果も語っています。笑いを交えた非常に興味深い講演です。

Lisa Genova: What you can do to prevent Alzheimer’s

ジェノヴァ氏は分子的なアルツハイマー病の原因(シナプスのアミロイドβ蓄積)を説明して、「精神的に刺激を受ける活動をする人々は、アルツハイマー病のような疾患がシナプスの一部を欠損させてしまっても、予備の神経結合があり、これが緩衝材となって何かが欠けているとは気づかない」と語ります。

そして「アルツハイマー病にかかりにくい脳を作るためには、クロスワードパズルや既に学んだ情報を取り出すだけでは不十分です。新しい神経の道を作るんです。外国語を習ったり、新しい友達を作ったり、本を読んだり、TEDトークを聞くことです」と述べています。

コミュニケーション中の脳の反応(TED: Uri Hasson)

Uri Hasson: This is your brain on communication
Uri Hasson: This is your brain on communication

神経学者のウリ・ハッソン(Uri Hasson)さんは、人のコミュニケーションに関する基本的なことを研究しています。
彼の研究室の実験により、「例え話す言語が異なっていても、同じ概念や話を聞いているときには、我々の脳は似たような反応をしたり、同調したりすることが見出された」と話します。

この驚きの脳神経の機構により、脳の反応パターンを伝えたり、記憶や知識を共有することができます。ハッソンさんは「我々は意味に対する共通コードがあるからコミュニケーションができるのだ」と言います。

講演は「私の記憶や夢、アイデアを記録し、それをあなたの脳に伝える装置を発明できたら? この技術が劇的な変革をもたらすかもしれませんね?」と始まります。SF映画によく登場する記憶や能力を瞬時に転写する機械ですね(^^)

Uri Hasson: This is your brain on communication
Uri Hasson: This is your brain on communication

驚いたことに、聞き手のこの複雑なパターンが話し手の脳にも見出されたのです。話すことと聞き手の理解することが、とても類似したプロセスに依存しているのです。
さらに判明したことは、聞き手の脳の反応と話し手の脳の反応が似ているほどコミュニケーションが上手くできていました。

この研究では、コミュニケーションは共通の背景に依存することも明らかにしました。社会として留意すべきこともあるでしょうとして、「僅かな数のマスメディアに我々の考え方を操作しコントロールさせているからです」と述べています。
興味深いハッソンさんの TED Talkです。