デジタルやテクノロジーから遠い日本のCEO(PwC Japan)

PwC Japanグループ(グループ代表:木村 浩一郎)は4月19日、「第20回世界CEO意識調査 過去20年におけるCEOの意識変化 未来をどう描くか?」の日本分析版を発表しました。

CEOが今後最も強化すべきと考える分野について、世界、日本のCEOともに最も多く回答が集まったのは「イノベーション」でした。一方、2位以下を見てみると、世界では「デジタルおよびテクノロジーに関する能力(15%)」と「人材(15%)」が同率2位となったものの、日本では「人材(30%)」と「競争上の優位性(17%)」の割合が高く、「デジタルおよびテクノロジーに関する能力」を挙げたCEOは全体の4%にとどまりました。地域別に見ても、日本のCEOの「デジタルおよびテクノロジーに関する能力」の回答割合は最低水準となっています。(下図)

現在の経営環境を前提に、新たな機会を活用するために最も強化したい項目 / PwC Japan

日本のCEOに、自社の成長の短期的な見通しについて聞いたところ、「非常に自信がある」との回答は昨年28%から14%に半減。中期的な見通しに対する強い自信も33%から21%に大幅に低下しており(下図)、国別のデータ比較においても日本のCEOの慎重な姿勢は際立っています。

今後3年間の自社の売上の成長見通しについてどれくらいの自信をお持ちですか? / PwC Japan

今回の調査から「日本企業が世界で描く未来」として
「テクノロジーの発展とデジタル化の進展は、今後ますます加速します。こうした流れは従来のビジネスモデルを破壊し、新たなエコシステムを次々と生み出すことになります。企業のCEOがこうしたテクノロジーとデジタル化の潮流を把握することはもちろん、CEO個人としても最先端のテクノロジーへの高い感度を持たなければこうした流れに乗り遅れてしまうでしょう。
一方で、テクノロジーやデジタルで武装した日本企業は、これまで以上の成長機会を手に入れるでしょう。日本企業が従来強みとしてきた「ものづくり」という領域は、比較的陳腐化しにくく、新たなエコシステムにおいても高い付加価値を提供できる可能性があります」と指摘しています。

第17回世界CEO意識調査 日本分析版(PwC)


第17回世界CEO意識調査 日本分析版(PwC)

図表10:ビジネスに影響を与える世界的なトレンド / PwC
図表10:ビジネスに影響を与える世界的なトレンド / PwC

世界159カ国に18万人のスタッフを擁する世界最大級のプロフェッショナルサービスファームであるプライスウォーターハウスクーパース(PricewaterhouseCoopers)が、4月8日に「第17回世界CEO意識調査」を発表しています。
興味深い調査は、2013年9月~12月初旬に、世界68カ国の主要企業の最高経営責任者(CEO)1,344人、日本企業のCEO 127人を対象に実施したものです。

世界的に起こっている事象(メガトレンド)のうち、ビジネスに大きな影響を与えるものとして、世界全体では「技術進歩」(81%)を重視するCEOが最も多かったのに対して、日本のCEOは「世界的な経済力のシフト」が75%と最も高い結果となり、技術進歩への取組み姿勢に落差(消極的)があります。

図表12:組織を整備して将来に適応する / PwC
図表12:組織を整備して将来に適応する / PwC

さらに、こうした世界的トレンドを企業の成長に取り込むための戦略として、世界全体では、62%のCEOが「技術投資」に関して、また59%のCEOが「人材戦略」に関して「変化のための計画を実現する具体策を持っている」もしくは「進行中または完了した」としています。

対して日本のCEOは、それぞれ44%、42%にとどまっています。技術進歩やイノベーションに対する「技術投資(IT投資)」や「人材戦略」に対する認識が低く、世界全体のCEOとの乖離が目立ちます。詳細は下記レポートをご覧下さい。