日本の新任CEOの平均は61歳と世界で最も高い

2017年5月16日、PwCネットワークのStrategy&は、世界の上場企業における時価総額の上位2,500社を対象に、CEOの承継についての第17回となる年次調査をまとめています。調査対象のうち2016年にCEOが交代したのは14.9%、372社でした。日本ではいくつかの顕著な傾向が見られます。調査の全文は、下記のPDFをご覧ください。

日本は2016年新任CEOの平均年齢は61歳と昨年より1歳上がり、世界平均の53歳と比べて8歳も高くなっています。

・新しく就任するCEOの平均年齢は、日本が61歳ととびぬけて高い。

日本企業で日本人以外のCEO就任は0%(世界平均13%)、3%が他企業からの招聘で(世界平均18%)、他企業でのCEO経験は9%(世界平均21%)でした。さらに他企業での業務経験は33%(世界平均74%)(図表10参照)、MBA保有率は4%(世界平均36%)で 、これらの数値はすべて世界で最も低い値です。また、新任女性CEOは0%(世界平均3.6%)でした。

・他企業での経験は日本が最も少なく、1つの企業に勤め続けて就任するCEOが2/3を占める。

国家でも企業でもリーダーの資質は、その行方を大きく左右します。年齢や資格が全てではありませんが、日本企業のリーダーシップや経営判断について疑問を持つ事例が後を絶たないのも事実です。

デジタルやテクノロジーから遠い日本のCEO(PwC Japan)


デジタルやテクノロジーから遠い日本のCEO(PwC Japan)

PwC Japanグループ(グループ代表:木村 浩一郎)は4月19日、「第20回世界CEO意識調査 過去20年におけるCEOの意識変化 未来をどう描くか?」の日本分析版を発表しました。

CEOが今後最も強化すべきと考える分野について、世界、日本のCEOともに最も多く回答が集まったのは「イノベーション」でした。一方、2位以下を見てみると、世界では「デジタルおよびテクノロジーに関する能力(15%)」と「人材(15%)」が同率2位となったものの、日本では「人材(30%)」と「競争上の優位性(17%)」の割合が高く、「デジタルおよびテクノロジーに関する能力」を挙げたCEOは全体の4%にとどまりました。地域別に見ても、日本のCEOの「デジタルおよびテクノロジーに関する能力」の回答割合は最低水準となっています。(下図)

現在の経営環境を前提に、新たな機会を活用するために最も強化したい項目 / PwC Japan

日本のCEOに、自社の成長の短期的な見通しについて聞いたところ、「非常に自信がある」との回答は昨年28%から14%に半減。中期的な見通しに対する強い自信も33%から21%に大幅に低下しており(下図)、国別のデータ比較においても日本のCEOの慎重な姿勢は際立っています。

今後3年間の自社の売上の成長見通しについてどれくらいの自信をお持ちですか? / PwC Japan

今回の調査から「日本企業が世界で描く未来」として
「テクノロジーの発展とデジタル化の進展は、今後ますます加速します。こうした流れは従来のビジネスモデルを破壊し、新たなエコシステムを次々と生み出すことになります。企業のCEOがこうしたテクノロジーとデジタル化の潮流を把握することはもちろん、CEO個人としても最先端のテクノロジーへの高い感度を持たなければこうした流れに乗り遅れてしまうでしょう。
一方で、テクノロジーやデジタルで武装した日本企業は、これまで以上の成長機会を手に入れるでしょう。日本企業が従来強みとしてきた「ものづくり」という領域は、比較的陳腐化しにくく、新たなエコシステムにおいても高い付加価値を提供できる可能性があります」と指摘しています。

第17回世界CEO意識調査 日本分析版(PwC)