壇蜜さん主演の仙台・宮城観光PR動画が配信終了へ

壇蜜主演 【涼・宮城の夏】仙台・宮城観光PR動画

7月5日から公開されていたタレント壇蜜さん主演の「涼・宮城の夏」が8月26日で配信を終了するようです。

この動画は、宮城県や仙台市、JR東日本でつくる仙台・宮城観光キャンペーン推進協議会(会長・村井嘉浩知事)が制作した「伊達な旅」夏キャンペーン(7~9月末)の一環として配信していたものです。

観光キャンペーンのテーマは「涼(りょう)・宮城(ぐうじょう)の夏」で、宮城県は本年度、動画制作などの関連費用として約2億3,700万円を計上。県観光課の担当者は「避暑地として知られる長野よりも気温が低い宮城の快適さを表現したかった。多くの人に見てほしい」と話したそうです。

現在 YouTubeの再生回数が370万回を超え、人気タレントの壇蜜さん(横手市出身)を起用した思惑が当たった格好ですが、「性的な表現が不快」「税金を使うべき動画ではない」との批判も相次いでいました。宮城県議会の野党4会派や女性団体などは相次いで配信停止を県に要請し、退任した奥山恵美子仙台市長も「品位を欠くと言われてもやむを得ない」と指摘しました。

推進協議会会長の村井嘉浩知事は、8月7日の定例記者会見で「一般世論は8割ぐらいが評価している」と反論していました。21日の定例記者会見で、一部県議や市民団体からの抗議について「正直に申し上げると、そちらに対する配慮もした」と述べ、抗議の影響を認めています。

東日本大震災からの復興や観光キャンペーンの意図は理解できますが、日本国内限定の特定層、特に中高年男性の受けと関心を狙った「言葉使い」や「映像表現」は、あまりにも「旧来の内向き論理と価値観」に過ぎるように思います。企画構成メンバーの男女比率や年齢構成の多様性に疑問を持ってしまいます。未来志向のPR動画にはなっていないように思いますが・・・。

<8/26:公式サイトで配信を終了> 夏キャンペーン2017の記者発表に変更(PR動画あり)

3.11 から5年、最適解に到達しにくい日本社会

Palestinian Children Fly Kites on One-Year Anniversary of Japanese Quake / UN Photo:Shareef Sarhan
Palestinian Children Fly Kites on One-Year Anniversary of Japanese Quake / UN Photo:Shareef Sarhan

2011年3月11日、国連の潘基文事務総長は緊急に記者会見し、「日本からの映像を見て世界はショックを受け悲しんでいる」と述べ、日本国民と政府に対し深い哀悼の意を表明しました。
さらに、「日本は世界中の困っている人を援助してきた最も寛大で強力な援助国の一つだ」と称え、「今回は国連が日本国民を支援し、日本国民の力になりたい。できることは何でも、全てやるつもりだ」と語り、救援に乗り出す方針を表明しました。

2011年5月2日の時点で、国連に加盟する191ヶ国の国および幾つかの国や地域、約43の国際機関等からの支援の申し入れや見舞いの言葉がありました。また、2011年3月22日の時点で、670以上のNGO等からの支援の申し入れや見舞いの言葉がありました。台湾からの支援では、震災からの1カ月足らずで109億円以上、最終的に義援金は200億円を突破し世界最大となりました。

写真(UN Photo)は大震災一周年に、パレスチナ自治政府ガザ地区の難民キャンプで、子ども達が日本とパレスチナ国旗の凧(カイト)を揚げています。東日本大震災に対する海外の国、地域、組織、要人の対応について、「Wikipedia」にまとめられています。あらためて多くの国や人々からの支援や応援に感謝したいと思います。

感謝広告(聯合報 2011年5月3日)/ 謝謝台湾計画(Wikipedia)
感謝広告(聯合報 2011年5月3日)/ 謝謝台湾計画(Wikipedia)

東日本大震災と、福島第一原子力発電所の事故から5年、国の「集中復興期間」は今月で終了します。しかし、全国で17万人余りが依然として避難生活を余儀なくされ、東北などの被災地では、復興の遅れが大きな課題となっています。

世界中から支援を受けて「早期の震災復興」を誓い、「日本社会のあり方」について根本から考え直す機会だったのですが、5年を経て私をそうですが「こんなはずではなかった」との思いがあります。

エネルギー政策では「社会的な合意」は確立せず、日本経済の「成長戦略」や「少子高齢化対策」は遅々として進んでいません。あらゆる場面で、旧来の古いステレオタイプが次々に表出する日本社会は、何も変わっていないようにも見えてしまいます。ジャーナリスト冷泉彰彦さんの記事をお勧めします。

東日本大震災に対して支援を表明した国の地図 / Wikipedia
東日本大震災に対して支援を表明した国の地図 / Wikipedia