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映画ニーチェの馬(The Turin Horse)人間の存在の意味を問う

  • Movie

映画ニーチェの馬(ハンガリー語: A torinói ló、英語: The Turin Horse)は、2011年のハンガリー映画です。
監督はハンガリーのタル・ベーラ氏。そのインタビューでは、「人は人生を生きる中で、朝起きて、食事をとり、仕事に行く。いわばルーティーンというような日常を歩むのですが、それは毎日同じではないのです。

The Turin Horse poster / Wikipedia
The Turin Horse poster / en:Wikipedia

人生の中で、我々は力を失くしていき、日々が短くなっていきます。これについて、人生はどう終わるのかについて触れる映画を作りたかったのです」と語っています。

1889年イタリアのトリノ。哲学者ニーチェは鞭打たれ疲弊した馬車馬を見つけると、駆け寄り、涙して卒倒した。そのまま精神は崩壊し、二度と正気に戻ることはなかった・・・。

というエピソードの馬のその後を描いたとされています。

2時間34分の長編モノクロ映画でセリフも殆どなく、劇場公開は終わっていますが、観る人に生と死を問いかける映画、強く観たい衝動に駆られます。

起床、着替え、ジャガイモひとつきりの食事、馬の世話、井戸への水汲み、そして就寝・・・・・。これらを繰り返すだけの生活が、過去からいつまでも続いていることを示すような長い1カットで映し出され、人間の存在の意味を問いかけます。

寒村に住む貧しい父娘と、疲れ果てた馬の最期の6日間を描き、第61回ベルリン国際映画祭銀熊賞 (審査員グランプリ)、国際批評家連盟賞(コンペティション部門)を受賞しています。
キネマ旬報の2012年ベスト・テン外国映画ベスト・テン第1位になっています。

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