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ノルウェー空軍のF16戦闘機が医療機器を緊急搬送

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ノルウェーで4月4日、病院で発生した危篤患者に対応するため、病院からの要請を受けたノルウェー空軍が、F16ジェット戦闘機を使って専用の医療機器の緊急搬送を行ったことが判りました。

ボードー(Bodø)/ Wikipedia
ボードー(Bodø)/ Wikipedia

ノルウェー中部のボードー(Bodo)の病院で治療を受けていた患者は、エクモ(Extracorporeal Membrane Oxygenation: ECMO)と呼ばれる肺と心臓の特別な治療を行わなければ死亡する状態に陥りました。

この病院には最後の望みであるこの医療機器も、治療に必要な技術を持ち合わせている専門家もいない状態でした。

一方、ボードーの南450Kmにあるトロンヘイム(ノルウェー王国最初の首都)の病院では、このエクモが利用可能な状態にありました。病院がノルウェー空軍に対して、この医療機器の緊急搬送を要請した時、トロンヘイムそばの空軍基地では、ちょうどF16戦闘機2機が離陸準備を進めていました。

さらに幸運なことに、F16のうちの1機には、この機器を輸送できる大きさの貨物入れが取り付けられていました。トロンヘイムの病院の医長は、取材に対して「空軍からは機器のサイズ以外は何も質問されなかった」と語っています。

F-16AM Royal Norwegian AF / Jerry Gunner
F-16AM Royal Norwegian AF / Jerry Gunner

ボードーには、ノルウェー空軍における最大規模のボードー空軍基地があり、約1,000人の人員がいます。

ノルウェー空軍が保有する戦闘機の半数もここに配備されています。主たる目的は新人パイロットの教育で、NATOの任務として 2機の戦闘機を即応体制に置いています。このほかに捜索救難ヘリも配備されているそうです。

F16ジェット戦闘機のパイロットは、「通常はこの距離は35分で飛行する」と述べ、「だが積み荷の特殊さを考慮に入れ、パイロットは加速させて25分もかからず目的地に到着した」と語ったそうです。
病院スタッフもF16戦闘機の輸送にびっくりしたそうですが、ノルウェー空軍の臨機応変な判断には拍手したいと思います。

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