コンテンツへスキップ

ミャンマー中部で M7.7 の地震、広範囲の被害で人道支援急務

  • Media

3月28日午後3時すぎ、ミャンマー中部でマグニチュード7.7の地震がありました。ミャンマーで実権を握る軍のトップ、ミン・アウン・フライン司令官は28日夜、国民向けにテレビで演説し、今回の地震で144人が死亡し、732人がケガをしたと発表。民主ビルマの声(DVB)によると、少なくてもミャンマーで3,000人が死亡し、行方不明者は359人、負傷者は3,517人と報告しています。タイでは少なくとも19人が死亡、33人が負傷しています。

M 7.7 – 2025 Mandalay, Burma Earthquake / USGS

隣国タイの首都バンコクでは建設中の高層の建物が倒壊するなどして、これまでに13人が死亡したほか、83人が行方不明となっています。瓦礫の下に閉じ込められた15人は生存していると報告されています。

国際救援委員会のミャンマー担当責任者モハメド・リヤス氏は、ミャンマーでの実際の被害状況が判明するまでには数週間かかる可能性があると述べています。同氏は、救出活動は進行中ですが、通信やインフラの混乱により救援活動が遅れていると述べています。

Ava Bridge
Collapsed Ava Bridge after 2025 Myanmar Earthquake / Wikipedia

2021年から軍事政権が支配しているミャンマーでは、長引く内戦により、救援・復興活動が複雑化する可能性があります。トランプ米大統領はホワイトハウスでミャンマー当局と連絡を取り、支援を行うと表明。中国外務省の報道官は、人道的支援を行う用意があると述べています。またロシア非常事態省は、120人規模の救助隊や災害救助犬などをミャンマーに派遣したと発表しました。

欧州委員会のフォンデアライエン委員長は欧州には支援の用意があると言明。国連は当初の緊急支援として500万ドル(約7億5000万円)を確約しました。

ミン・アウン・フライン司令官は「救援活動の国際支援を要請し、東南アジア諸国連合(ASEAN)防災人道支援調整センターとインドからの支援の申し出を一部許可した」と述べています。

ミャンマーでは2021年2月以降、情勢不安が著しく悪化しており、ミャンマー全土で多くの人々が避難を強いられています。地震で最も大きな打撃を受けたミャンマー中西部は国内避難民の数が最も多い地域で、現在、168万人以上の国内避難民がこの地域で暮らしています。

また、近年では、民間人は徴兵、人権侵害、基本的ニーズを満たすための物資の不足など、深刻なリスクに直面し続けてきました。厳しい情勢で多くの人々が避難を強いられる中、自然災害という甚大な被害にさらされている人々に、緊急援助が急務です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.