9月28日にイギリスの人材サービス会社 Haysが Oxford Economicsと実施した「The Hays Global Skills Index」が発表されています。
世界31カ国の人材とスキルの状況を定点観測したものですが、日本に関しても大変興味深いデータが掲載されています。国を選択して比較するツールもあります。
- ヘイズ・ジャパン(日本語サイト)
<7つの指標>
1.教育の柔軟性
2.労働市場への参加
3.労働市場の流動性
4.人材と仕事のミスマッチ
5.全体の賃金圧力
6.高度スキル産業の賃金圧力
7.専門スキル職種の賃金圧力
7つの指標は、全てポイントが高ければ高いほど「問題が大きい」とのグラフになっています。
日本の労働市場の流動性についてはドイツとほぼ同じですが、ドイツは「人材と仕事とのミスマッチ」は低水準です。米国は流動性が確保されていますが、IT技術者を中心に高度スキル人材の不足によるミスマッチを指摘されています。スイスは流動性も高くミスマッチも低水準です。
一方日本は「労働市場の流動性」が低く、かつ「人材と仕事のミスマッチ」が10ポイントで大問題と指摘されています。日本の2015世界競争力ランキングは27位に低迷していますが、高等教育機関と高度スキル職種や産業(成長戦略を担う分野で大企業とは限らず)とのミスマッチも大きな要因です。
- 北京大にも抜かれ…東大、アジア首位転落 京大も88位に後退(10/1 産経ニュース)
- IMD2015年世界競争力ランキング、日本は27位へ(Nobuyuki Kokai)
- Hays Global Skills Index 2015(Website)
- Hays Global Skills Index 2015(2.2MB / Pdf)
- 労働流動性は日本経済の救世主(谷本 真由美/WirelessWire News)