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Secretary-General Meets

国連未来サミット: AIはすべての人にチャンスをもたらす(Sundar Pichai )

9月22日、国連史上初の「未来サミット」において、AlphabetとGoogleのCEOスンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)氏が基調講演を行いました。「インターネットとモバイルが世界中の人々の機会を拡大したのと同じように、いまや AIは前例のない規模で進歩を加速させようとしている」として、デジタル・ディバイドAIディバイドとならないように、グローバルなAI教育のための新たな1億2,000万ドル(約173億円)の基金「Global AI Opportunity Fund」を発表しました。

Sundar Pichai
Sundar Pichai, CEO of Google and Alphabet, speaks during the event “A Digital Future For All”. / UN Photo

ピチャイ氏は、「私たちは20年にわたってAIの研究、ツール、インフラストラクチャに投資してきました。それが私たちの使命を果たし、人々の生活を向上させる最も効果的な方法だからです」と述べ、最大の4つの機会について語ります。その多くはSDGsと一致しているとしています。

1. 人々が自分の言語で世界の情報や知識にアクセスできるように支援することです。
2. 人類に利益をもたらす科学的発見を加速(AlphaFold 3など)することです。
3. 国連の「すべての人に早期警報システム」イニシアチブに基づいて、気候関連災害の進路にいる人々を支援することです。また、早期に山火事を検出するAIを採用した衛星群「FireSat」を開発、推進しています。
4. AI は経済発展に大きく貢献するチャンスであり、今後10年以内に世界の労働生産性を1.4%向上させ、世界のGDPを7%増加させる可能性があるとしています。

AIのリスクについては、「正確性、事実性、偏見などの問題に加え、ディープフェイクの作成など、誤用や悪用されるリスクもある」と指摘し、AIは初めから責任を持って開発、導入して、使用する必要があるとしています。

Secretary-General Meets
Secretary-General António Guterres (right) meets with Sundar Pichai, Chief Executive Officer of Alphabet Inc. and Google. / UN Photo

ピチャイ氏が心配しているもう一つのリスクが「AI格差」です。よく知られているデジタル・ディバイドという形で格差は今も残っています。AIがあれば最初から包括的になり、デジタル格差が AI格差にならないようにすることができるとしています。

Googleは、海底および陸上の光ファイバーケーブルに世界中で多額の投資をしており、さらに、Grow with Googleプログラムは、すでに世界中で1億人の人々にデジタル・スキルのトレーニングを提供してきました。

そして本日、グローバル AIオポチュニティファンド(Global AI Opportunity Fund)として、世界中のコミュニティで AI教育とトレーニングを提供するために1億2,000万ドルを投資、非営利団体や NGOと提携し、これを現地の言語で提供するとしています。また、AI革命を目指す起業家の支援や、多くの女性起業家に指導、資本、トレーニングを提供してきましたと述べています。

ピチャイ氏は、「AIのチャンスはあまりにも大きく、世界的課題はあまりにも緊急であり、AIはあまりにも変革的」として、私たちは「大胆なイノベーションが責任を持って展開されるよう努めていく」と述べています。

Opening of Summit of the Future
A wide view of the General Assembly Hall during the opening of the Summit of the Future. / UN Photo

未来サミット(Summit of the Future)は、SDGsなど国連で合意された目標の達成や新たな課題に効果的に対応していくことを確認することを目的に開催され、9月22日には56の行動を明記した成果文書「未来のための約束」が採択されています。下記動画は、岸田総理大臣の演説で、世界的課題などや国連改革へ「具体的行動」を訴えています。

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