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海の生態系に欠かせないカニ、ツナクラブ(tuna crab)

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2015年4月、3人の科学者たちが探査機に乗り、パナマ沖から水深300m以上の海底に降下しました。
彼らの潜水艇「Deep Rover 2」は、透明で巨大な泡のような外見をしていて、ハンニバル海山の北西山腹に近づいたとき、海底に不可解な何かが見えました。

AUV photograph with the highest density of Pleuroncodes planipes. / Peerj
AUV photograph with the highest density of Pleuroncodes planipes. / PeerJ

さらに近づいた彼らは、それが、海底の堆積物を蹴りあげるカニの大群であることに気づいたそうです。

DNA解析により、このカニは、通称レッドクラブ(red crab)やツナクラブ(tuna crab)と呼ばれるヤドカリの仲間(学名:Pleuroncodes planipes)であることが判明しました。

研究グループはこのときの体験を、 PeerJに4月12日付けで発表された学術論文で説明しています。説明によれば、レッドクラブの密度の高いパッチ(局所集団)は以前にも観察されており、その直径は7~16kmにも及ぶといいます。

しかし、レッドクラブのパッチが映像に収められたのは今回が初めて。また、通常の生息域からこれほど南に離れた海域で発見されたのも今回が初めてだということです。

レッドクラブはプランクトンや藻などを食べます。海の生態系には欠かせない生き物で、ツナクラブ(マグロガニ)とも呼ばれる理由は、マグロのおいしい餌となるからだそうです。赤い小さな姿は愛嬌があってカワイイですね(^^)

YouTubeは、2015年6月、エルニーニョ現象の影響で、大量の群れが南カリフォルニアの海岸に打ち上げられた時の映像です。

Pleuroncodes Planipes, La Jolla CA, March 2016 / Wikipedia
Pleuroncodes Planipes, La Jolla CA, March 2016 / Wikipedia

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