国境なき医師団(MSF)が、2014年11月25日に学術研究向けサイト「MSF Speaking Out(MSFの証言活動)」を開設しました。
40年の歴史の中で直面した主要な人道危機において、証言を決断するにいたった内幕を詳述しています。
1980年代以降議論を巻き起こしたエチオピアの大飢きんやルワンダ虐殺など、研究者、学者、人道援助従事者を対象とした10本のケーススタディを掲載、興味深いビデオなどもあります。
MSFインターナショナル会長のジョアンヌ・リュー(Joanne Liu)医師は、「各ケーススタディでは、人道援助活動を阻む複雑な問題に行き当たった際、MSFがどのように考え、公式な対応を決定したのか、その経緯を明らかにしています。活動地の人道援助従事者が直面した深い葛藤に対し、MSF内部で起きた議論の歴史的な記録といえます」と述べています。
1.エチオピア:飢きんと強制移住(1984~1986年)
2.ホンジュラス:エルサルバドル難民(1988年)
3.ソマリア:内戦、飢きん、”軍事的人道的” 国連介入(1992~1993年)
4.ルワンダ:ツチ族の虐殺(1994年)
5.旧ザイール/タンザニア:ルワンダ人難民キャンプ(1994~1995年)
6.ルワンダ:新体制の暴力(1994~1995年)
7.コンゴ民主共和国(旧ザイール):ルワンダ人難民の追討と殺害(1996~1997年)
8.チェチェン共和国:戦争犯罪と恐怖政治(1994~2004年)
9.北朝鮮:MSFと北朝鮮(1995~1998年)
10.旧ユーゴスラビア:コソボのアルバニア人とNATOの介入(1998~1999年)
2014年12月のMSF活動ハイライトです。