1月29日、理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーらが、生命科学の常識を覆す画期的な成果として英科学誌ネイチャー電子版のトップ記事として掲載された刺激惹起性多能性獲得細胞(Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency cells)略して「STAP細胞」の研究論文に対して、査読サイトなどで疑義が指摘され、多数の疑惑が世界中で報道されています。
研究論文の疑惑もありますが、同様に深刻なのは Nature論文が発表された1月29日から6週間たっても、全世界で行なわれた追試で STAP細胞が再現できたという報告が一例もないことだと思います。
理研で小保方氏らの行なった追試でさえ、STAP細胞からつくったはずの幹細胞に、その証拠(T細胞受容体遺伝子の組み換え)が見つかっていません。研究論文については早期に撤回すべきです。
- 研究論文(STAP細胞)の疑義に関する調査中間報告について(3月14日 理化学研究所)
- 著者コメント(pdf)
- STAP細胞事件から見えてきた現代の科学研究の死角(3月12日 池田信夫/Newsweek)
- 泥まみれになってしまったSTAP細胞(3月13日 東洋経済)
「STAP細胞」の研究論文は、Natureに掲載されたため、過去の論文との類似性が世界のソーシャルメディアで検索されました。
今回の事件の発端になったのは海外の査読サイト(PubPeer)の指摘で、日本でもまとめサイトが第一報を出し、マスメディアがそれを追いかけています。
日本では2ちゃんねるや、個人ブログを中心に検証が行われている様ですが、海外ではPubPeerというサイトで積極的な検証が実施されているようです。
谷本真由美さんが、PubPeerサイトを紹介しています。
- クラウドソーシングでインチキ論文のウソを暴く(3月14日 谷本 真由美/WirelessWire News)
- 小保方晴子のSTAP細胞論文の疑惑(まとめサイト)博士論文の疑惑も掲載
- STAP細胞の研究(小保方晴子氏)に対する疑義(Wikipedia)
- STAP細胞 のニュース検索結果(Google)