2014年7月2日からシリア北部の町アイン・アル=アラブ(Ain al-Arab、クルド名:コバニ、Kobane)と、周囲の農村に対するイスラム教スンニ派の過激派組織イスラム国による本格的な攻撃が始まり、9月16日にはイスラム国による西側と南側からの包囲戦を再開、多くの避難民が出て国際社会による注目が集まっていました。10月には防衛線があちこちで破られ市街地の多くをイスラム国が掌握しています。
クルド人勢力の中心の一つがイスラム国により陥落する寸前となり、残っている住民や兵士に対する虐殺の恐れもあるため、米国を主とする多国籍軍による空爆が行われています。
10月11日には、国連(UN)のスタファン・デミストゥラ(Staffan de Mistura)特使が、トルコに対し「あらゆる手段を使って、有志国による(イスラム国への)抑止行動を自国領土から支援してほしい」と述べて、紛争に対して通常は中立の立場を取る国連の代表としては異例の呼びかけを行っています。
クルド人民防衛部隊(Kurdish People’s Protection Units、YPG)を率いているのが、ナリン・アフリン(Narin Afrin)のコードネームで知られる女性戦闘員マイッサ・アブド(Mayssa Abdo)氏(40)です。クルドでは女性部隊が戦闘に参加する伝統があり、隣国のトルコやイラクのクルド人部隊でも女性が大きな役割を担っています。
It's confirmed. This is the face behind YPG in #Kobane fighting #ISIS. General commander Narin Afrin. THNX @BaranZED pic.twitter.com/4KhZGfbjmk
— Nihad Jariri (@NihadJariri) 2014, 10月 12
- イスラム国からのコバニ防衛、率いるのはクルド人女性(AFPBB news)
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