米ケーブルテレビ(CATV)最大手の米Comcast(コムキャスト)による米メディア大手NBC Universal(NBCU)の事実上の買収を米連邦通信委員会(FCC)と司法省が条件付きで承認。これにより、世界最大級のメディア企業が誕生します。
承認の条件として、新会社はビデオ市場の競争を積極的に高める措置を取ることが求められ、Comcastが、自社ユーザーに提供するオンラインコンテンツはすべて競合ケーブルに公正な条件の下で提供すること、合法的なオンラインビデオ配信事業者にもコンテンツを提供すること、CATVサービスの契約をバンドルしないブロードバンド接続サービスを消費者に提供することなどです。
その他、ニュース番組の放送範囲拡大や、子ども向け番組とスペイン語番組の拡充、低所得者層向けブロードバンドプランと学校や図書館向け高速サービスの設定なども義務づけられます。
Comcastは全米に約2,300万人のCATVユーザーを抱え、各種専門チャンネルを傘下に持つほか、自社オンラインビデオサイトやチケット販売サイト「Fandango(ファンダンゴ)」、ニュースレター配信サイト「DailyCandy(デイリーキャンディー)」などを運営しています。
一方 NBCUは全米テレビネットワークNBC、スペイン語テレビ局Telemundo(テレムンド)と、それぞれの直営地方局に加え、CNBCをはじめとするCATVネットワーク、映画制作会社Universal Pictures(ユニバーサル・ピクチャーズ)などを傘下に抱えています。
両社が統合すれば、ComcastがCATVサービス、インターネット接続サービス、放送、映画などのコンテンツに関するメディア・コングロマリットになります。
- 「Comcast Center」エントランス壁面の動画は面白い!(^^)(YouTube)
- メディア・コングロマリットとは、映画、放送、新聞・出版、インターネット、エンターテイメントなどを傘下に収める巨大な複合企業・寡占企業・多国籍企業です。日本でもいまのマスメディアの低い生産性と国際競争力の欠如を克服する為に、メディア・コングロマリットを形成しようという動きがあります。(Wikipedia)