最新のOECD報告書によると、今後50年、躍進を遂げる新興経済が世界のGDPの大部分を占めることとなり、世界経済のパワーバランスは劇的に変わることが予測されています。
同報告書は、世界全体として年率3%の経済成長を予測。各国の一人当たりGDPの差異は主に技術レベルや資本集約度、人的資源やスキルにおける違いを反映するものとなります。
アンヘル・グリアOECD事務総長は、「現在急成長している新興経済国が世界経済の重きをなすこととなる。教育と生産性は今後の経済成長に向けた牽引力となるため、世界全体でこれらの分野の政策が優先されるべきである。」と述べました。
- 2060年までの長期経済成長見通し(OECD Tokyo)
1人当たりのGDPが中国、インド共に、2011年から2060年までの間に7倍になると予測しています。中国は、1人当たりのGDPが2011年の8,387ドルから2060年に約6万ドルに達します。米国は、1人当たりのGDPが13万6,611ドルに増え、中国の2倍強となります。
一方の日本は、経済小国との烙印を押されてしまったようですが、人口を約8,700万人とした1人当たりのGDPでは中国(13億人)の1.6倍と予測しています。
グリア事務総長は「この見通しは、動かしがたいものではない。大胆な構造改革を講じれば、先進国でも新興国でも長期的な経済成長、及び生活水準の向上を導き出すことが出来る。」と述べています。
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