1964年東京パラリンピックのドキュメンタリー映画(63分)が製作され、1965年5月15日に初公開されています。世界で初めて「パラリンピック」と呼ばれ、世界的にも貴重な映像でしたが、公開以後ほとんど上映される機会がありませんでした。初のデジタル化を経て1月17日(金)から劇場公開されます。
- 東京パラリンピック 愛と栄光の祭典(公式サイト) ユナイテッド・シネマ豊洲
- 東京パラリンピック 愛と栄光の祭典(Facebook)
開会式は1964年11月8日午前10時より、パラリンピック選手村(東京オリンピック選手村)にて開催されました。主賓として皇太子明仁親王及び皇太子妃美智子夫妻、東龍太郎東京都知事、神田博厚生大臣らが出席しています。開会式の観客は全員が招待客のみで一般の人は入場できませんでした。
- 東京オリンピック (映画)(Wikipedia) 公式記録映画 市川崑が総監督
資金難の大会でしたが、対麻痺を意味するパラプレジア(Paraplegia)とオリンピックとの造語の「パラリンピック」の名称が人目を引き付け知名度が向上、坂本九のチャリティーコンサート等で、総額5000万円の寄付金が集まりました。
このドキュメンタリーは、当時人目を忍ぶように生活していた障害のある方たちが、スポーツによって光を当てられていく様子を映しだしていきます。日本人選手は、競技の経験や社会保障制度といった海外との差を実感します。明るく自信に満ち溢れた海外の選手たちと交流して意識を変え、希望を取り戻していきます。
- 河合 純一(Kawai Junichi)(Twitter)
日本パラリンピック委員会 委員長の河合純一さんのコメントです。
ドキュメンタリーを観て、「50年以上前と目指していることは変わっていないと感じました。実際には便利になったり、良くなったりしている部分はあるとは思うのですが・・・ 本質的な問題解決にはいたっていないのだと思いました。未だに特別支援学校への入学希望者が増加していること、少子化なのに・・・。理想とする社会、そのイメージをすべての国民で共有することの難しさを再認識しました。マスメディアの果たす役割、映像のもつ力も実感しました。より多くの方々に視聴していただきたいと思います。そして、考えてもらいたいです。真の共生社会について・・・」