エボラ出血熱の感染拡大がアフリカ西部のギニア、シエラレオネ、リベリア各国で続いています。国境なき医師団(MSF)の対応能力も限界に達しており、感染の制御には各国政府と援助団体による大規模な対策が急務となっています。
患者が確認された場所は3ヵ国で計60ヵ所を超え、治療と流行抑止は難しい状況となっています。同医師は「私たちの対応能力も限界です。MSFは3ヵ国にスタッフと物資を投入していますが、これ以上多くの感染地に対応することはできません」と訴えています。
- アフリカ西部のエボラ出血熱:MSFの対応も限界に――大規模対策が急務(6/24 MSF Japan)
エボラウイルス属 (Ebolavirus) では、1976年6月にコンゴ民主共和国のエボラ川近くの Yambuku で発見された、ザイールエボラウイルス (Zaire ebolavirus) が初めてす。
当時、粘膜等からの出血と多臓器不全という出血熱と呼ばれる症状を発症し死亡し、未知の感染症とされました。
エボラウイルスは、容易にヒトからヒトへ直接・間接の感染を起こし、有効な治療法・予防法は普通得られないバイオセーフティーレベルは最高度の4に指定されています。
- エボラ出血熱(Wikipedia)
エボラ出血熱は致死率が最高90%と非常に高いウイルス性感染症です。MSFは現在、感染者を治療する唯一の医療援助団体で、本年3月の流行発生以降、現地に専門治療施設を開設し約470人を治療しています。
そのうち215人は確定症例でした。現在、増加する新規感染者と新たな感染地への対応に苦戦しています。
- 国境なき医師団:MSF(国境なき医師団日本 Website)
国境なき医師団(仏:Médecins Sans Frontières、略称:MSF)は、1971年にフランスの医師のグループによって作られたNPOです。国際援助分野における功績によって、1999年にノーベル平和賞を受賞しています。