国際NGO団体のフリーダム・ハウス(Freedom House)は、10月18日に2022年版のインターネット自由度ランキング(Freedom on the Net 2022)を発表しています。28カ国でネット上の人権が悪化し、世界のインターネットユーザーの3分の2以上がネット上での表現の自由を制限されています。評価対象となった70カ国中で日本は8位、米国は10位、最下位は8年連続で中国です。今年インターネットの自由度が最も低下したのは「ロシア」、ロシア政府はウクライナ侵攻後に、国内の反対勢力を抑圧し、独立系メディアの口を封じる姿勢を強めています。
- NEW REPORT: Repressive Governments Are Fracturing the Internet, Driving a 12th Consecutive Year of Global Decline in Human Rights Online(10/18 Freedom House)
- 米・フリーダムハウス、インターネットの自由度を国ごとに評価した年次報告書“Freedom on the Net 2022”を公開:世界のインターネットの自由度が12年連続で低下(11/1 国立国会図書館)
- Download the complete Freedom on the Net 2022(pdf / Freedom House)
<年次報告書の概要>
1) 世界のインターネットの自由度が12年連続で低下しています。
*急激な低下は、ロシア(-7)、ミャンマー(-5)、スーダン(-4)、およびリビア(-4)です。
2) 過去最多の国の政府が、よりコントロールしやすいオンライン空間を作るためにグローバルなインターネットを解体しています。
3) 中国が8年連続でインターネットの自由度が最下位です。
4) インターネットの自由度が向上した国は過去最多の26か国です。
5) 米国のスコアが6年間で初めてわずかに改善されています。
6) ウェブの支配をめぐる競争の中で人権が危うくなっています。
2022年で12回目となるこのレポートは、2021年6月から2022年5月までの動向をカバーしています。Freedom Houseでは、インターネット及びデジタルメディアにおける言論・表現の自由度を「アクセス規制」・「コンテンツ規制」・「ユーザー権利の侵害」の3分野の観点から21の質問項目と100以上の詳細質問を設定・調査し、0-100ptsでスコア化し評価しています。
- 世界のインターネット自由度 国別ランキング・推移(2022年 GLOBAL NOTE)