3月27日と28日に、オホーツク海沿岸に春の訪れを告げる風物詩として知られている、流氷の上位蜃気楼「幻氷」が観測されました。28日は分光した色がはっきりわかるものが確認でき、水平線付近の虚像の中に複数の色が観られます。肉眼で見ていると光が滲んだ虹のように大気の動きに合わせて揺らめいていたそうです。珍しい現象はAM8時~AM9時の約1時間ほど観察することができたそうです。(藤川・知床ネイチャーオフィス)
- 分光した幻氷(知床ネイチャーオフィス動画日記Vol.2)
分光した幻氷が確認(2014年)されたのは、2014年以来とのことです。「幻氷」は、流氷が去っていく春先を中心に発生し「白いビル」や「厚い流氷帯」、「二重の流氷帯」、「氷の壁」、「白い大陸」のように見えるようです。
大きく迫力がある帯状に見える像の上端が真っすぐに揃っている場合が多いようです。南から暖かい風が吹くことで起きる上位蜃気楼で、条件が整った時のみ、まれに見られる現象です。しばらく見ていると、虚像の形が変化する場合が多く「おばけ氷」とも呼ばれています(^^)
- 幻氷とは?(知床博物館)
知床ネイチャーオフィスのスタッフが撮影した映像で、オジロワシやエゾモモンガなど、知床の野生動物や自然の様子が紹介されています。
- 知床ネイチャーオフィス(Website) 世界遺産知床のネイチャーガイド