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サイバネティックスの創始者ノーバート・ウィーナー(Norbert Wiener)

ノーバート・ウィーナー(Norbert Wiener, 1894年 – 1964年)は米国の数学者です。英才教育を授け神童に育ちます。1906年9月に、11歳でタフツ大学に入学。1909年、14歳のときに数学で学位を取得し、ハーバード大学の大学院に入学しています。18歳のときに、数理論理学に関する論文によりハーバード大学よりPh.D.を授与されています。

ノーバート・ウィーナー/ Wikipedia

1919年、24歳のときにマサチューセッツ工科大学(MIT)数学科の講師となり、1948年に主著「サイバネティックス」を発表しています。

サイバネティックス(cybernetics)は、人間の神経系を情報システムととらえて通信と制御の仕組みを解明しようとしました。一般化したサイボーグ(cyborg)は、サイバネティック・オーガニズム(Cybernetic Organism)の略です。

1945年にジョン・フォン・ノイマンとサイバネティクスの共同研究を始めています。ハンガリー出身のジョン・フォン・ノイマンも天才の名を欲しいままにし、数学・物理学・工学・経済学・ゲーム理論・気象学・心理学・政治学の極めて幅広い分野に関する150編の先駆的な論文を発表しています。

原子爆弾やコンピュータの開発への関与でも知られ、現在のコンピュータはほとんどがノイマン型と言われるように基礎的な業績をあげています。

Oppenheimer & Neumann
IASマシンの前で並ぶノイマンとロバート・オッペンハイマー(左)

米国は建国以来、貧しい移民の子ども達であっても「類い希なる才能」には「成長と成功の機会」を与えて、国(産業を、社会を)を率いてくれる原動力に育て上げることを国家の戦略にしてきました。

映画や音楽、芸術、スポーツに限らず、政治、経済、科学技術など、あらゆる分野でヒーロー/ヒロインを誕生させ、マスメディアや一般市民も支援/賞賛しながら、国家を発展させ成長戦略にしてきました。

日本の国家成長戦略はどうでしょうか? 日本が後進国だった時は、中央集権的な経済政策や公教育システムなどで国民の平均レベルを向上させながら、経済成長させる国家戦略はうまく機能して世界からも賞賛されていました。

Norbert Wiener’s old office in MIT

経済成長と競争力の中心が製造業だった時は、米国が「日本に学べ」の時期もありました。

ちきりんさんが「“キラ星スター”だけは救い出そうというお話」をエントリしています。

>> 放っておくと、どこの国でも「親の財力が高い家」の子供しか、社会的に成功しにくくなります。でもそれが進むと、その国には次世代のリーダーが現れにくくなります。
親が裕福であることは子供にとって有利だけれど、親が裕福な家だけに“次世代を担う才能”が誕生するわけではありません。(Chikirinの日記から)

日本と米国の国家成長戦略は、どちらにも欠点はありますが、日本の「失われた20年」や低迷する「世界競争力ランキング」を見ると、大きく舵を切らないと凋落への道ではないでしょうか。

「日本の未来」を見つめた「倉本 由香利/6月19日発売」さんの本と、社会派ブロガーちきりんさんの「Chikirinの日記」を紹介します。

2012年世界競争力ランキング、日本27位に後退


2024年IMD世界競争力ランキング、日本は過去最悪の38位(昨年35位)


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