5月6日、フラウンホーファー研究機構のオープン通信システム研究所(Fraunhofer FOKUS)の公共情報技術コンピテンスセンター(ÖFIT)は、ドイツデジタル化指数2021を発表しました。2017年以来、デジタル化の進捗状況やデジタル化に関する様々な疑問(州レベルでのデジタル化など)について調査・分析して指数化したもので、デジタルサービスの需要側と供給側の双方へ定期的にアンケート調査し、デジタル行政サービスの向上と、デジタル化サービスの新しい視点を切り拓くための取組みです。
- German index of digitization 2021(5/6 ÖFIT/ Fraunhofer FOKUS)
- ドイツデジタル化指数2021(6/14 研究開発戦略センター:CRDS)
ドイツ全体のデジタル化指数2021は、70.2ポイント(2019年は68.3)でした。また、州レベルの状況を調査するために、各自治体の300サイトを選び、定期的なアンケート調査を実施。さらに5,500人以上の地域を代表する人々へのアンケートによって、デジタルサービスの需要側と供給側、双方を補完するものとなっています。
今年の焦点は特に地方自治体レベルのデジタル化でしたが、テーマ別分析では、1)インフラ、2)日常生活におけるデジタル化の機能の活用、3)デジタル経済と研究、4)市民サービス、5)デジタル自治体、のテーマごとに適切にデジタル化が進んでいるようです。分析結果は、操作性の良さそうなWebのオンラインツールで公開されています(^^)
- Deutschland-Index der Digitalisierung 2021(ÖFIT) オンラインツール
このデジタル化指数は、ベンチマークを意図したものではなく、デジタル化の進捗についての分析をサポートし、地域の長所と短所を特定し、行動の必要性を明らかにすることを目的としています。多角的な分析と情報公開により、デジタル化への新しい視点が拓かれ、経験を通して形成される要素についても見識が深まるとしています。
「IMD 2020デジタル競争力ランキング」では米国が1位、シンガポール2位、デンマーク3位でした。台湾11位、中国16位、ドイツは18位、日本は27位です。デジタル後進国の日本、国や地方行政のIT化やDXの推進を目的としたデジタル庁(Digital Agency)が9月に発足しますが、分かり難いとされるデジタル化をテーマ毎に指数化して公開するのは分かりやすくていいですね(^^)