コンテンツへスキップ
Lesotho Dispatch

トランプ氏が「誰も聞いたことがない国」と嘲笑した小国レソト

トランプ米大統領はレソトへの50%の関税賦課の要求を撤回し、代わりに15%を課すことにしました。しかし、ほとんどの国民がその日暮らしをしている国では、既に大きなダメージが出ています。さらに、USAID(米国国際開発庁)の撤退後、数十万人が重要な医療サービスから切り離されました。HIV/AIDSが蔓延しているレソトでHIV陽性の母親たちは、毛布にくるまれた赤ん坊を抱きかかえ、限られた命を救う薬を得るために長距離の診療所に通います。

Lesotho Dispatch
How the Threat of Trump’s Highest Tariff Derailed an African Nation / The New York Times

写真の右端に立つフード付きスウェットシャツを着たネオ・マケラさんは、レソトの首都マセルの道端の焚き火を囲み、バラ売りのタバコと野菜を売りながら暖を取っています。彼女は4月にリーボックのTシャツとショーツの縫製の仕事を失ない、以来ずっとこの仕事を続け、近所の洗濯物も洗う手伝いをしています。

南部アフリカの雪国レソト(人口230万人)を「誰も聞いたことのない国」と嘲笑した数週間後、トランプ米大統領は4月に、どの国も直面することのない最高関税50%を課すと発表。繊維製品のほとんどを米国に無税で輸出し、工業雇用のほぼ90%を繊維関連が占めるこの貧困国に大量解雇とパニックをもたらしました。

レソトの政府関係者は、バソト(地元の人々)と呼ばれる数万人が同様の運命をたどった場合の波紋を懸念しています。今年初め時点で3万3,000人以上(その大半は女性)を雇用する繊維産業は、約半数が貧困状態にある同国において、最大の民間雇用主となっていました。

nobody has ever heard of
Lesotho: In the country that Trump claims ‘nobody has ever heard of’, his name evokes fear and panic / Sky UK

首都マセルでは、ウォルマート、JCPenney、リーバイス、さらにはトランプ・ブランドといった企業が、米国で販売するための衣料品を生産しています。工場は生産の一部または全部を停止し、数千人の解雇につながりました。その結果、その日暮らしで、数週間から数ヶ月にわたって安定した収入がない低賃金労働者は大きな打撃を受けています。

レソトは米国のトランプ関税と援助削減に関連した若者の失業率の高さと雇用喪失により、国家非常事態を宣言しました。いかなる輸出関税も、米国のアフリカ成長機会法(AGOA)に基づく無税貿易協定の恩恵を、25年間受けてきたこの地域の産業に大きな影響を及ぼします。「互いに貿易し、互いの強みを活用するのが多国間主義(Multilateralism)です」「これほど経済が発達し、多国間主義の先駆者である米国が、自らをここまで大きくしたその原則を放棄し、後退するとは考えられませんでした」と、レソトのモケティ・シェリレ(Mokhethi Shelile)貿易産業大臣は語ります。

FURTHER MODIFYING THE RECIPROCAL TARIFF RATES

July 31, 2025.

ANNEX I

Countries and Territories Reciprocal Tariff, Adjusted
Afghanistan 15%
Algeria 30%
Angola 15%
Bangladesh 20%
Bolivia 15%
Bosnia and Herzegovina 30%
Botswana 15%
Brazil 10%
Brunei 25%
Cambodia 19%
Cameroon 15%
Chad 15%
Costa Rica 15%
Côte d`Ivoire 15%
Democratic Republic of the Congo 15%
Ecuador 15%
Equatorial Guinea 15%
European Union: Goods with Column 1 Duty Rate[1] > 15% 0%
European Union: Goods with Column 1 Duty Rate < 15% 15% minus Column 1 Duty Rate
Falkland Islands 10%
Fiji 15%
Ghana 15%
Guyana 15%
Iceland 15%
India 25%
Indonesia 19%
Iraq 35%
Israel 15%
Japan 15%
Jordan 15%
Kazakhstan 25%
Laos 40%
Lesotho 15%
Libya 30%
Liechtenstein 15%
Madagascar 15%
Malawi 15%
Malaysia 19%
Mauritius 15%
Moldova 25%
Mozambique 15%
Myanmar (Burma) 40%
Namibia 15%
Nauru 15%
New Zealand 15%
Nicaragua 18%
Nigeria 15%
North Macedonia 15%
Norway 15%
Pakistan 19%
Papua New Guinea 15%
Philippines 19%
Serbia 35%
South Africa 30%
South Korea 15%
Sri Lanka 20%
Switzerland 39%
Syria 41%
Taiwan 20%
Thailand 19%
Trinidad and Tobago 15%
Tunisia 25%
Turkey 15%
Uganda 15%
United Kingdom 10%
Vanuatu 15%
Venezuela 15%
Vietnam 20%
Zambia 15%
Zimbabwe 15%

[1] For purposes of this Executive Order and its Annexes, “Column 1 Duty Rate” means the ad valorem (or ad valorem equivalent) rate of duty under column 1-General of the Harmonized Tariff Schedule of the United States (HTSUS).

CLICK HERE TO VIEW ANNEX II

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください