ワシントン・ポスト(The Washington Post)は、1877年創刊の米国・ワシントンD.C.の地方紙です。
1889年にジョン・フィリップ・スーザが、ワシントンポスト紙に依頼され、行進曲ワシントン・ポスト(The Washington Post.March.)を作曲しました。この行進曲は大ヒットとなり、国際的に誰でも聞いたことがある曲になっています。
米大統領選で共和党の指名獲得を確実にしたドナルド・トランプ氏はかねてから、「むかつく」「いいかげん」といった言葉で報道機関への軽蔑をあらわにしてきました。そして今度は、自身の Facebookで、「ワシントン・ポスト」のプレスパスを取り消し、同紙からの取材を拒否する意向を示しました。
ワシントン・ポストが6月13日付の記事で、フロリダ州オーランドで起きた銃乱射事件とバラク・オバマ米大統領をトランプ氏が関連づけようとしている、と非難したことが理由だということです。
- Donald Trump seems to connect President Obama to Orlando shooting(6/13 washingtonpost.com)
確かに「ワシントン・ポスト」の記事は不正確だったかもしれません。しかし、記者会見から報道機関を締め出すというトランプ氏の判断は「報道の自由」の著しい侵害だと言わざるを得ません。トランプ陣営は過去にも、説明や警告なしにプレスパスを取り消しています。
- トランプ、『ワシントン・ポスト』の記者を締め出すと宣言(Wired.jp)
ワシントン・ポストはこれまでも、トランプ氏に対して否定的な姿勢を示してきました。2016年2月22日には、共和党指導者に向けてトランプ氏の指名を阻止するよう呼びかける異例の社説を掲載。トランプ氏が共和党候補になれば「自分の書いたコラムを食べる」と宣言していたコラムニストが、指名確実になったことを受けて、5月12日に約束通り紙面を食べる動画をサイトに掲載しています(この動画)
1889年6月15日に初演された行進曲は、かつては平凡な新聞であったワシントン・ポスト紙に名声と注目をもたらしたと多くの人が語ったそうです。
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