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パキスタンでトランスジェンダーの恋愛を描いた映画「Joyland」を上映

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映画Joyland(ジョイランド)は、サイム・サディク(Saim Sadiq)氏が脚本・監督を務めた長編映画デビュー作品です。パキスタンのパンジャーブ語のドラマ映画です。5月17日から開催された2022年カンヌ国際映画祭でプレミア上映された最初のパキスタン映画です。「ある視点」の審査員賞と、LGBTやクィア(Queer)をテーマにした映画に与えられるクィア・パルム(La Queer Palm)を受賞しています。国内のイスラム主義強硬派に上映禁止を通告されていましたが、2022年11月18日に公開されてます。面白そうな映画ですが、日本公開は未定(2024年5月現在)。

JOYLAND | OFFICIAL TRAILER / Khoosat Films(YouTube)

この映画はパキスタンの映画検定委員会が8月に上映を許可していましたが、情報・放送省のイスラム主義強硬派が「品位と道徳の規範に反する」として上映禁止を通告しました。これにNPO「パキスタン人権委員会」は許可撤回に抗議する声明を発表、パキスタン政府は高官レベルで再検討していましたが、最終的に映画検定委員会の責任者ムハンマド・タヒル・ハッサン氏は上映許可に変更はないとしました。

この作品は、パキスタン第2の都市ラホールを舞台として、厳格な家長が2人の息子と義理の娘を支配する中産階級の家族についての物語です。彼は子供たちに孫を授けてもらいたいと思っていますが、彼の次男であるハイダーが、アリナ・カーン(Alina Khan)が演じるトランスジェンダーのダンサーであるビバと恋に落ち、彼女のバックダンサーとして働いていると分かって、すべてが変わります。

超保守的なパキスタンでは、トランスジェンダーの権利は表向きには法律で守られています。しかし、社会的不名誉のために、ほとんどのトランスジェンダー市民は社会の底辺/周辺で生活することを余儀なくされており、多くの場合、生き残るために物乞い、結婚式でのダンスやセックスワークに頼っています。

監督のサディク氏は、ラホールの「保守的な中産階級の家庭」で育っています。2014年にラホール経営科学大学(LUMS)人類学の学士号を取得し、2019年に米コロンビア大学芸術学部(Columbia University School of the Arts)を卒業、MFA(美術学修士)を取得しています。

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