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フェイクニュースは「感情に訴えて」拡散されます。

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フェイクニュースは、現在では民主主義と自由な議論に対する最大の脅威の一つと見なされています。カナダのラヴァル大学(Université Laval)で神経科学を研究するレイチェル・アン・バー(Rachel Anne Barr)氏が、いかにフェイクニュースが人間の脳に大きな影響を及ぼすかを解説し、脳の分析能力を超えていると、その危険性を指摘しています。

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私たちの脳は新しいことを認識すると「報酬の可能性」を予測するため、神経伝達物質であるドーパミンが増加します。また、感情に強く訴えかけてくる刺激的な情報は記憶に余韻を残し長期記憶として刻まれやすいことが解っています。新規性があり、キャッチーなフェイクニュースは、人間の記憶形成の中で強化されてしまいます。

フェイクニュースの新規性や感情的な言葉が人々に作用する効果は、人間の脳の分析能力を超えています。何らかの手段で現実かフェイクかを見極める手段がなければ、人は脳の機能をもって政治的信念やアイデンティティを左右される可能性があると、その危険性を指摘しています。

偽ニュースを伝播する様々な記者を描いた1894年のイラスト / Wikipedia

総務省も「プラットフォーマー」と呼ばれる大手IT企業などと、対策について本格的に検討を進める方針です。具体的には、政府が国内外の大手IT企業、それに、情報の真偽を確認するための「ファクトチェック」を行う民間の団体などに呼びかけて対策を検討します。ただ、デジタル・リテラシーの欠如が、デマ情報の拡散に大きく影響するとの分析があり、対策については多面的なアプローチが必要に思います。

  • “フェイクニュース”対策に本腰 総務省 大手IT企業と連携(11/17 NHK News)
  • “フェイクニュース”暴走の果てに ~ある外交官の死~(3/4放送 NHK クローズアップ現代)

ニューヨーク大学とプリンストン大学の研究者たちが行った最新の分析から、65歳以上の米国人は、他の年齢層よりもFacebook上でフェイクニュースを拡散する可能性が高いことが明らかになったとしています。教育・性別・人種・収入・共有するリンクの数にかかわらず、年配のユーザーは若いユーザーよりもフェイクニュースを拡散しやすいようです。(1/10 Gigazineから)

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