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ミッキーマウスがパブリックドメイン化、95年の著作権保護期間が満了

2024年1月1日、ミッキーマウスが初登場した1928年11月18日公開、ディズニー制作短編アニメーション映画蒸気船ウィリー(Steamboat Willie)と、プレーン・クレイジー(Plane Crazy)の米国での著作権保護期間が満了し、パブリックドメイン(public domain)となりました。米国の著作権法は「(皮肉の意味を込め)ミッキーマウス保護法」とも呼ばれますが、同作品公開から95年となる2023年12月31日に保護期間が終了しました。

Steamboat Willie 1928 by Walt Disney / Wikipedia

1927年にウォルト・ディズニーとアニメーターのアブ・アイワークスによって生み出されたウサギのキャラクター「オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット」の権利がユニバーサル・ピクチャーズの手に渡ったことから、ディズニーらは新たなキャラクター「ミッキーマウス」を創り出します。

これ以降、ディズニーは知的財産権と他者からの侵害行為に厳しくなり、特に筆頭キャラクターとしてミッキーマウスの著作権は厳正に管理されてきました。ディズニーはミッキーマウスという名前が商標登録されているため、著作権保護が切れたとしても、自由に使用することはできないと主張しています。しかし、著作権と商標権は異なり、商標が禁止するのは「消費者を混乱させたり、間違わせたり、欺いたりする可能性がある形の使用」としています。

パブリックドメインとなったミッキーマウスを使って、「ディズニーの作品ではない」と明記する形ならば自由に使用できます。米国の最高裁判所は、過去の判例で「著作権の期限切れによって認められる自由をブロックするために、商標権を使用することはできない」と明言しています。

パブリックドメインの日(Public Domain Day)とは、著作権の保護期間が自動的に終了しパブリックドメインになった著作物を祝う記念日で、通常各国の著作権法に基づくパブリックドメイン化という著作権のある作品の法的扱いが変化する1月1日に設定されています。

1928年は、サイレント映画からトーキー映画への過渡期であり、最後の素晴らしいサイレント映画と初期のトーキー映画の両方を観ることができます。バスター・キートンチャーリー・チャップリンハロルド・ロイドローレル&ハーディなどのコメディ界の巨人の作品もあります。

著作権法の目的は、著作者の権利を保護し、著作物の公正な利用を確保することで「文化の発展」に貢献することです。ともすると知的財産権として話題になりますが、人類の未来を切り拓く創造性の視点が最も重要と思います。

想像力や創造力はどこから来るのでしょう!


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