3月28日、ミシェル・バチェレ(Michelle Bachelet)国連人権高等弁務官とアリス・ワイリム・ンデリトゥ(Alice Wairimu Nderitu)ジェノサイド防止に関する国連特別顧問は共同声明を発表しました。声明で「ミャンマー国軍と警察の行為は卑劣で野蛮で恥ずべきものだ」として、市民の殺害を止めるよう求めたうえで、国際社会に直ちに行動するよう呼びかけています。
また、ミャンマーの人権状況を担当する国連のアンドリュース(Tom Andrews)特別報告者はツイッターで、「ミャンマー国軍の残虐行為に対応するのが安全保障理事会の仕事だ。至急決議案を作成して採決にかけるべきだ」と投稿し、安保理はミャンマー軍に対する経済制裁や武器の禁輸を含む決議の採択を目指すべきだという考えを述べています。
米バイデン大統領は「とんでもなくひどいことが起きている」などと述べたうえで、米国政府としてミャンマーに対する追加の制裁を検討していることを明らかにしました。ミャンマーの事態がさらに悪化するなか、国際社会がどう対応していくかが焦点となっています。
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3月27日、ミャンマーで軍に抗議する市民たち100人以上が治安部隊による発砲などによって死亡したことについて、中国外務省の趙立堅報道官は29日の記者会見で「ミャンマーの情勢を懸念している」としつつ、軍に対する直接的な非難はしませんでした。
加藤官房長官は29日午前の記者会見で「国際社会のたび重なる呼びかけにもかかわらず、ミャンマー国軍、警察による市民に対する実力行使により、多数の死傷者が発生し続けている状況を強く非難する。軍隊は国民の生命を国外の脅威から守るための組織であるということをミャンマー国軍指導部は想起すべきと考えている。平和的に行われるデモ活動に対して、実弾が用いられることは許されるものでもない」と述べました。
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