メディケーン・ダニエル(Storm Daniel)に伴う暴風雨によって2つのダムが決壊し、大規模な洪水により壊滅的な被害が出ているリビアの東部デルナ(Derna)では、少なくとも11,300人の死亡が確認され、デルナだけで6、000人が行方不明となっています。デルナ市長のアブドゥルメナム・アル・ガイティは、市内の最終的な死者数は1万8,000人から2万人になる可能性があり、市の人口の5分の1に相当すると語っています。報告によると約7,000人が負傷し、4万人が避難しています。(9月16日時点)
- リビア洪水で東部都市25%消失、死者5000人超か 1万人行方不明(9/13 ロイター)
- Libya / Storm Daniel(en:Wikipedia) ダニエルによるリビアの被害
リビア東部の同地域を支配するリビア国民軍(LNA)の当局者は、これまでに1,000体以上の遺体が収容されたと明らかにし、「町の4分1が消失したといっても過言ではない。多くのビルが倒壊した」と述べています。
国家安定政府(Government of National Stability)の保健大臣(Othman Abduljalil)は、東部のデルナだけで6,000人が行方不明になっていると述べています。市内の病院は遺体安置所が満員になる一方で機能不全に陥り、遺体は歩道や市の中央広場に並べられ、9月11日には死者のうち約300人がそのほとんどが集団墓地に埋葬されています。この嵐の前に当局が予防的な外出禁止令を出しており、住民は家から出ることができずに洪水に巻き込まれました。
国際赤十字・赤新月社連盟の当局者によると、現時点で少なくとも1万人が行方不明になっているということです。リビア第2の都市ベンガジを含む東部の他の都市も暴風雨に襲われており、当局者は最終的な死者数は「膨大」な数になる可能性があると述べています。
- Libya / Storm Daniel(en:Wikipedia)
リビアの首都トリポリに本拠を置くリビア大統領評議会は、デルナ、シャハート、バイダの各都市を災害地域として宣言しました。保健省は、14トンの医療機器、医薬品、遺体袋、人員を積んだ飛行機をベンガジに派遣しています。
チュニジア、アルジェリア、ドイツ、カタール、イラン、トルコ、アラブ首長国連邦はリビアへの人道支援を約束しました。一方、エジプトのアブドルファッターフ・アッ=シーシー大統領は、リビアと連携して同国の軍隊を派遣すると述べました。リビア東部軍が救援活動を支援します。
イタリアは評価チームを派遣、フランスはリビア政府の要請に応じる用意があると発表。EUは支援をもたらすために待機していると述べています。
Sky News(スカイニュース)が東部デルナ市の4分の1を破壊し、数千人が死亡したおそれがある壊滅的な洪水の原因を考察しています。