レオ14世(英: Leo XIV、伊: Leone XIV、1955年9月14日 – )は第267代のローマ教皇(在位: 2025年5月8日 – )です。出生名、ロバート・フランシス・プレボスト(Robert Francis Prevost)。2025年ローマ教皇選挙(コンクラーベ)において、4回目の投票で教皇に選出され、5月8日よりカトリック教会の首長およびバチカン市国の元首を務めています。米国出身ですが、2015年にペルーの国籍も取得しており、米国・北米出身者そしてペルー市民として初めての教皇になります。
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Vatican News
5月8日午後、米国シカゴ出身のロバート・フランシス・プレボスト枢機卿(69歳)は、サンピエトロ大聖堂の中央バルコニーに現れ、教皇名の「レオ14世」として紹介されました。広場には10万人以上の巡礼者や観光客、また一般のローマ市民が集まり、長年考えられなかった米国人教皇の選出に驚きの反応を示しました。
レオ14世は初めて「ウルビ・エト・オルビ」と呼ばれる演説を行い、紛争に見舞われる世界と、進歩派と保守派の間で長年のイデオロギー的緊張に引き裂かれてきたカトリック教会の統一的存在としての立場を示しました。
トランプ米大統領はレオ14世が選出された直後、「初の米国人教皇が誕生したことは大変な名誉だ。感動する出来事であり、わが国にとっても大きな名誉だ」とSNSに投稿。「レオ14世との面会を楽しみにしている。とても意義深い瞬間となるだろう!」と付け加えています。
レオ14世はプレボスト枢機卿の時に、トランプ政権のナショナリスト的な方向性と対立する姿勢をみせていました。カトリックに改宗したJ・D・バンス米副大統領が、トランプ政権の移民取り締まりを正当化するために教会の教えを引用した際には、その発言を公に訂正したことがあります。
バンス氏は1月のFOXニュースのインタビューで、「家族を愛し、次に隣人を愛し、次にコミュニティーを愛し、次に同胞市民を愛し、その後に世界の残りの人々を優先するというキリスト教の概念がある」と述べていました。
これに対してプレボスト枢機卿は2月に、「J・D・バンス氏は間違っている。イエスは他者への愛に順位をつけるよう求めていない」と SNSに投稿しています。5月8日には、バンス氏はレオ14世の選出を祝福し、何百万人もの米国のカトリック教徒や他のキリスト教徒が教皇の成功を祈っていると述べています。
レオ14世は2023年に枢機卿に任命され、同年に第266代教皇フランシスコにより教皇庁司教省長官に任命されると同時にラテンアメリカ委員会の委員長も務めていました。父方の祖先はイタリア人とフランス人ですが、母方の先祖にカリブ海の黒人や先住民の血も交じっています。英語、スペイン語、イタリア語、フランス語、ポルトガル語を話し、ラテン語とドイツ語を読む事が出来ます。
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