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ロシアを国際決済システム(SWIFT)から排除する制裁(日米欧)

2月26日、米国と欧州各国などは共同声明を発表し、SWIFTと呼ばれる国際銀行間通信協会からロシアの特定の銀行を締め出す措置を実行することで合意したと発表しました。SWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication)は、ベルギーに本部を置く非営利組織で、世界中の銀行間の金融取引の仲介と実行の役割を担っている団体です。世界の1万1,000以上の金融機関が利用し、決済額は一日当たり5兆ドル(日本円で約575兆円)にのぼります。岸田首相は27日夜、ロシアの一部銀行をSWIFTから排除する制裁に加わると表明しました。

SWIFT / Facebook

ロシアの軍事侵攻が続く中、より強い対抗措置に踏み切る必要があるとの判断でまとまった形です。各国は対象となるロシアの銀行を決定して数日以内に制裁を実施するとしていて、詳しい内容が焦点になります。共同声明で各国は「ロシアを国際金融システムや経済からさらに孤立させる制裁を続けることを決意している」と強調し、今後さらなる措置を行う構えも示しました。

岸田首相は官邸で記者団に「暴挙には高い代償を伴うことを示していく」とした上で、「国際社会はロシアとの関係をこれまで通りにしていくことはもはやできない。G7(主要7カ国)各国、国際社会とともにさらに強い制裁措置を取っていく」と語りました。

2012年に欧米がイランに対して実施した経済制裁では、イランがSWIFTから除外され石油の輸出による収入が大幅に落ち込んだとされています。ロシアに対して同様の制裁が実施された場合、ロシアの主要な輸出品である石油やガスなどの貿易で決済が難しくなり、ロシア経済は大打撃を受けるとみられます。

米国バイデン政権の高官は、中国がロシアが被る影響を和らげるために支援することは考えにくいとの見方を示しました。

グランディ国連難民高等弁務官は26日午後、これまでに少なくとも15万人が国境を越えたと明らかにしています。ポーランド当局はその後、入国者は11万5000人を超えたと発表しました。中東・アフリカからの難民受け入れには否定的だった東欧各国は積極的な受け入れ姿勢を示しています。

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