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ワシントン・ポストとロイター、初の女性ジャーナリストが編集主幹へ

5月11日、米有力紙ワシントン・ポストは、新しい編集主幹にAP通信のサリー・バズビー(Sally Buzbee)編集主幹(55歳)が6月1日付で就任すると発表しました。140年以上の歴史ある新聞の編集部門を女性が率いるのは初めてで、デジタル化や国際報道の強化に取り組みます。先月4月13日にロイターニュースが新編集主幹に上級編集者のアレッサンドラ・ガロニ(Alessandra Galloni)氏(47歳)を充てる人事(4/19就任)を発表しています。170年続くロイターの歴史で初めて女性が編集主幹となりました。

写真は2016年6月、ガロニ氏(右)とロシアのプーチン大統領。サンクトペテルブルクで撮影(ロイター/Grigory Dukor)/ YouTube

ロイターニュースの編集主幹ガロニ氏は、ハーバード大学とロンドン・スクール・オブ・エコノミクスを卒業。ローマ生まれで、4つの言語を話します。ロイターのイタリア語ニュースサービスでキャリアを開始し、その後は約13年間、米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)で経済・企業ニュースの記者と編集者として経験を積み、2013年にロイターに復帰しました。

発表文で「ロイターは170年にわたり、独立し、信頼できる国際報道の基準を打ち立ててきた」とし、「有能で献身的かつ人の心を動かすジャーナリストを多数擁する世界クラスの報道機関を率いることができるのは光栄だ」とコメントしています。

ワシントン・ポストの編集主幹に就任するバズビー氏は、カンザス大学で学士号、ジョージタウン大学でMBAを取得しています。AP通信で30年以上のキャリアがある女性ジャーナリストで、米国政治や中東情勢の取材などで豊富な経験があると紹介されています。

同紙は選考理由で、勇気あるジャーナリズムへの深い理解や「多様性と包括性という価値観を共有している」と説明しています。1,000人体制の編集部門を抱えるワシントン・ポスト紙は今年、24時間体制で速報するためにロンドンとソウルに拠点を設ける計画です。

The Real Challenges to Press Freedom | Sally Buzbee | TEDxColumbiaUniversity

2018年にコロンビア大学で行われたTEDxイベントで講演しています。AP通信の編集長として、個人的な出会いを通じて世界各国で「報道の自由」が脅かされ、ジャーナリストが危険な状況となっていることを語っています。世界に蔓延したフェイクニュースを口実としてジャーナリストを弾圧する国家や政府の危険性、「報道の自由」を守る実践の重要性を述べています。

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