1990年に海外研修の際、MIT Midia Labの教授の部屋で説明を受けました。パソコン通信の時代でしたが、傍に Macintosh 128Kと、古いタイプライターが並んでいました。
古いタイプライターは、公式文書の作成や親しい友人への手紙を書く時に使用していると言います。
大学内や外部研究関連のコミュニケーションは、すべて生産的で便利な「電子メール」を使用していると話されていました。
家族の間との手紙やカードなどは、もちろん手書きです(^^)
2015年の年末に「日本病」について、ジャーナリストの冷泉彰彦さんから提示された項目は以下の6項目です。
(1)コミュニケーションと言語の特殊性(2)上下関係のヒエラルキー(3)東京一極集中は何故ダメなのか?(4)産業構造が高付加価値型になっていない(5)苦手でも金融をやるしかない(6)無駄だらけの教育システム
1月14日の Newsweekに下記の記事があり、上下関係のヒエラルキーと一体化した特殊な日本型コミュニケーションの「非生産性」について述べています。特殊な日本型コミュニケーションは、ビジネスの生産性向上を大きく妨げています。一読をお勧めします。
- 古市憲寿氏が指摘する、日本型コミュニケーションの「非生産性」(冷泉彰彦 / Newsweek)
- 日本経済の競争力と長時間労働、労働生産性の低さ(Nobuyuki Kokai)
このブログでは「友人や家族とのコミュニケーション手段の動向」を掲載しました。
その調査データでは、先進国はネット時代になっても圧倒的に「親しい友人や家族」との「対面:Face to Face」コミュニケーションを大事にしています。
しかし、日本では家族間も「電子メール」や「携帯電話」、最近では「Line」などのコミュニケーションで済ましているとの結果です。
便利なのは分かりますが、それでは何故ビジネスでは、非生産的な会議や委員会(対面型)などが多いのでしょうか?
組織の上下関係のヒエラルキーと一体化した、非生産的な日本型コミュニケーションは、ビジネスにおける生産性向上を「世界から周回遅れ」状態にしています。
「対面:Face to Face」「電話」「電子メール」「掲示板」「Line」「Skype」「電子会議」「在宅勤務」などなど、数多くのコミュニケーション手段を、そのメリットとデメリットを考慮して組み合わせ、ビジネス(仕事のやり方)を合理的に最適化しないと「日本病と日本経済の凋落」「長時間労働」「少子化」などを止められないと思います。