3月20日の国際幸福デー(The International Day of Happiness)に恒例の2024年版世界幸福度ランキングが発表され、フィンランドが7年連続トップを維持しています。日本は昨年の47位から51位に下落しています。幸福度は生活環境や年齢とともに変化します。今年は若者、高齢者、そしてその中間の人々の「幸福」に関する調査結果があります。日本は若者(30歳未満)が73位、高齢者(60歳以上)は36位となっており、若者の幸福度が高齢者より低いという結果になっています。
- World Happiness Report 2024(worldhappiness.report)
- World Happiness Report 2024(Youtube 再生リスト) 動画6本
上位10カ国は新型コロナウイルス以前からほぼ変わっていません。フィンランドが1位、デンマークが僅差で2位、北欧5カ国すべてがTop10に入っています。コスタリカが12位、クェート13位となり、初めてTop20入りしてます。また、東ヨーロッパ諸国(特にチェコ、リトアニア、スロベニア)の幸福度が上昇。米国とドイツは、昨年の15位と16位から23位と24位に落ちています。
「年代別ランキング」では、若者と高齢者で大きく異なります。米国やカナダのように、60歳以上の人のランキングが30歳未満の人のランキングより50位以上高いなど、高齢者が有利になる場合もあります。反対に、特に中欧と東欧ではその逆になっています。世界の多くの国では若者の方が、高齢者よりも40位以上も上位にあります。日本では高齢者(60歳以上)が36位、若者(30歳未満)が73位となっています。この「若者の幸福度低下」「不平等」の拡大は大きな問題です。
世界幸福度ランキングは、左(棒グラフ)から一人当たりの国内総生産(GDP:暗緑色)、社会的支援(Social Support:そら色)、健康寿命(healthy life expectancy:黄緑色)、社会的自由(freedom to make life choices:薄橙色)、寛容さ(Generosity:濃橙色)、汚職の無さ・頻度(Perceptions of corruption:赤色)、ディストピア(人生評価/主観満足度)+残余値(Dystopia (2.43) + Residual:紫色)を分析してポイント積算しています。過去3年の平均値で順位を決めています。
「さまざまな年齢別の感情」では、2021年から2023年にかけて、ネガティブな感情はどの地域でも「男性」よりも「女性」に多く見られ、ほぼすべての地域で、年齢が高くなるほど男女差が大きくなりました。例外は、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドを含む少数の国です。そこでは30歳未満の女性は、男性よりもネガティブな感情を3分の1多く抱えており、年齢が高くなるほどその差は小さくなります。
「世代別の社会的支援、孤独、社会的交流」では、世界のほぼすべての地域で、社会的支援に対する感情が孤独感の2倍以上影響しています。社会的支援と孤独はどちらも幸福感に影響を及ぼしますが、通常は社会的支援の方がより大きな影響を及ぼします。社会的交流は幸福感を高め、その効果は社会的支援の増加と孤独感の減少を通じて生じます。
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