ブガッティ・シロン(Chiron)は、ブガッティ・オトモビルが2016年から全世界500台限定で製造しているスーパーカー/ハイパーカーです。この「シロン」に改良を施した300万ドル(約3億2,000万円)する限定モデルの試作車が、時速304.773マイル(時速約490.5km)のスピードを出すことに成功しました。これまでの最高記録(時速431.3km)を大幅に塗り替えました。
- BBUGATTI CHIRON BREAKS 300 MPH BARRIER(MOLSHEIM SEPTEMBER 02, 2019)
シロンは最高出力1500ps、最大トルク163.2kgmというアウトプットにより、0-100km/h加速は2.5秒未満、最高速は420km/h(リミッター作動)という動力性能を実現しています。理論上は480km/hを超えることも可能とされるが、そのスピードに耐えうるタイヤがないため現在は実現できないと言われていました。
ブガッティのテストドライバー、Andy Wallace(アンディ・ウォラス)さんも、当初から時速300マイル(時速約483km)すら出せる可能性があると語っていました。
ブガッティは、最高スピードの追求は終えたと言います。15年前、時速253マイル(時速約407km)の最高速度を誇る「ブガッティ・ヴェイロン」を発表しています。当時はそれが、空気力学とエンジン出力の観点から量産車の技術的な限界だったのです。
自動車業界は、環境規制に対応したハイブリッド車や電気自動車(EV)を重視する方向です。しかし、世界最高スピードの称号のため、デザイン性能やタイヤの限界を追求する魅惑的で、「セクシーな世界」は終わらないと思います。