中国の深刻な大気汚染問題(PM2.5)を告発するドキュメンタリー映画が、インターネット上で2月28日に公開され、わずか一日で中国本土での再生回数が1億5,500万回を超えていました。
このドキュメンタリーは、国営中国中央テレビ(CCTV)のニュースキャスターだった柴静(Chai Jing)氏が100万元(約1,900万円)を投じて自主制作した「穹頂之下(Under the Dome)」です。
- 柴静(Google)
ところが、公開数日で閲覧できない状態になり、3月7日午後の時点で「優酷(Youku)」「愛奇芸(iQiyi)」など、中国内の主要な動画サイトのいずれでも視聴不可になっています。
全編103分のこの映画は、中国版「不都合な真実(An Inconvenient Truth)」と称賛する人もいて、YouTubeでは全編再生が可能です。日本語字幕版も公開されています。
このドキュメンタリーについては、当初中国当局は国営の出版物や、放送メディアに積極的に取り上げさせる方針を数日前に示したばかりでしたが、その方針が突然変わったことも意味しています。
- 称賛と批判、社会分裂の現実=PM2.5番組の余波広がる-中国政府「統制」に転換(時事通信)
- ネットで大ヒットの大気汚染映画、動画サイトで視聴不可に 中国(AFPBB News)
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