大切な家族行事の途中で仕事のEメールに返信した事はありますか? 休暇中に上司の電話を受けた事はありますか? ハーバード・ビジネス・スクールの教授である行動科学者アシュリー・ウィランズ(Ashley Whillans)氏によると、「常にオンライン状態」の仕事文化は、個人の健康だけでなく仕事にも害を与えます。この講演で彼女は、プライベートの時間を満喫することを妨げている悪い習慣と、仕事と私生活にきちんと境界線を引くための実用的な3つのステップについて語ります。
- TED Speaker: Ashley Whillans(Behavioral scientist)
- The Way We Work(TED) シリーズ: 働き方
ある研究において、研究者達は子供と科学博物館を見学してくれる親を募集しました。何人かの親には、できるだけ電話を使うように。また、何人かには、なるべく電話を使わないようにと指示しました。見学の後で電話を使った親達は、その日の見学はほとんど有意義に感じられず、かなり寂しく感じたと報告しました。
ウィランズ氏は「パンデミックによって、仕事のあり方を見直す今だからこそ、時間を大切にする新しい文化を作り上げる絶好の機会なのです」と語り、小さいステップから始める事が大切だと述べています。
1つ目の戦略は、今度の週末をバケーションとして扱う事です。金曜日の午後に、まるで休暇中のようにどう過ごすか計画を立ててみてください。予定はお金がかかる大袈裟なものでなくていいのです。
2つ目の戦略は、休日にはっきりと境界線を引く事です。「今日はオフィスにおりません。いつでも連絡を下さい」ではなく、「私はオフラインです。緊急時のみ連絡を下さい」と言うのです。
3つ目(最後)の戦略は、もっと時間の交渉をしましょう。仕事がプライベートに入り込んでこないようにするのです。あまり評判を気にしてはいけません。仕事の質こそが最も重要な「ものさし」です。私の資料によると、積極的に時間延長を要請した従業員は、ストレスと疲労度がより少なく、同僚たちからより熱心で熟練しているとみられています。
- awhillans.com(Website)
小さなステップのようですが「休息」の概念を見直せるだけでなく、休息を取り戻せるのです。これらの変化がもたらす大きな効果が得られた時、あなたの時間の使い方を尊重し、便宜を図るよう相手に自信を持って要求できるようになります。