キース・ヘリング(Keith Haring 1958年5月 – 1990年2月)さんは、米ペンシルベニア州レディング生まれの画家、彫刻家です。1978年にニューヨーク市のスクール・オブ・ビジュアル・アーツ(SVA)に入学、1980年からサブウェイ・ドローイング(Subway Drawings)と称した、地下鉄構内で使われていない「黒い紙が貼られた広告板」に白いチョークでグラフィティを描くことを開始。リズム感のあるコミカルな落書きは、通勤客のあいだで評判となり一躍その名が広まりました。(YouTube参照)
札幌芸術の森美術館ではキース・ヘリング展が予定(7/17〜)されています。
- The Keith Haring Foundation(Website)
- 中村キース・へリング美術館(Website)
- アート×コミュニケーション=キース・ヘリング展(HBC北海道放送) 7月17日〜9月26日
キース・ヘリングさんは、その生涯でラディアント・ベイビー(Radiant Baby)を数多く描きました。彼にとってベイビーは差別や偏見などに染まっていない純粋な存在であり、無限の可能性を秘めた神聖な存在でした。ヘリングさんは子どもたちとのつながりを大切にし、世界各地の子どもたちとワークショップを数多く実施しています。また、アートはすべての人のためにあるべきだと考え、デザイングッズを販売するポップショップ(Pop Shop)を開店、富裕層以外の人々にもアートを身近なものにしました。
- キース・ヘリングと多摩市(Google画像検索)
1982年から1989年まで、ヘリングさんは100以上の個展やグループ展に出演し、数十の慈善団体、病院、デイケアセンター、孤児院などで50以上のパブリックアート作品を制作しています。「反戦・反核」「人種差別」「同性愛とAIDS」などをテーマとした作品も多くあります。
ヘリングさんは同性愛者であるとカミングアウトしており、作品を通して安全なセックスを提唱していました。1987年にHIV/AIDSと診断されます。翌年、恵まれない子供たちへの基金やエイズ予防啓発運動継続のため、キースへリング財団を設立。1990年に31歳で亡くなるまで、アート活動を通してエイズ予防を呼びかけています。
キース・ヘリングさんについては、「ストリート・アートやグラフィティの先駆け」として、「チョーク・アウトライン形式のシンプルで大胆な線画」と「認知しやすいビジュアル言語の要素」、そして「同性愛とAIDS」のアート作品として語られます。
キース・ヘリングさんのドキュメンタリー(日本語字幕版/14分+13分)です。
- Keith Haring Documentary | BIOGRAFILM(The Art Channel / YouTube) 1989年製作
- キース・ヘリング「80年代NYストリート・アートの代表」(Artpedia)