メモリスター(またはメモリスタ。memristor)は、通過した電荷を記憶し、それに伴って抵抗が変化する受動素子です。レジスター、キャパシター、インダクターに次ぐ、新たな受動素子として「第4の回路素子」と呼ばれています。
記憶素子としてフラッシュメモリより高速・低消費電力、DRAMより安価で省電力であるという性質を持っていると言われ、両方を置き換える可能性があります。
面積あたりの記憶容量もフラッシュメモリと比べて2倍にでき、放射線による影響も受けないというメリットもあります。
また、2010年4月には、メモリスターが論理演算装置としても使用できることを確認したとHPが発表しています。
- HPが新発見―「memristor」で演算機能とメモリ機能を統合(2010/04/09 ITpro)
最近、ムーアの法則の限界が予測される中で「人間の脳を模倣するコンピュータ」の開発が進んでいます。
「第4の回路素子」メモリスターでシナプス(Synapse)を構成するニューロコンピュータの開発が、各国の大学や研究所で発表されています。
Gigazineでは、国防高等研究計画局(DARPA)が資金援助する、米ミシガン大学でコンピュータ・サイエンスの助教授を務める Wei Lu 氏の指揮するプロジェクトを掲載しています。
- ムーアの法則はあと7年で終わる? 微細化の限界は7nmか5nm(EE Times Japan)
- DARPAから5億7千万円の資金援助を受ける、従来の1000倍速く画像を処理可能となるコンピュータとは(Gigazine)
- 脳を模倣するマイクロチップを開発、スイス研究(2013/7/24 AFPbb)
- 脳と同じように機能するコンピューター(2013/09/02 Wired.jp)IBMの「TrueNorth」