札幌の狸小路商店街で1902年(明治35年)創業の最古の店「中川ライター店」が、2015年1月末をめどに閉店し、113年の歴史に幕を閉じる予定です。
- 中川ライター店(Google画像検索)山積みの商品、店内の様子
狸小路3丁目に雑貨店「中川商店」として開店したのですが、進駐軍の影響でライターや喫煙具などの扱いが増え「中川ライター店」に改めたそうです。全道一の腕利きの職人が作った中川商店の看板や、観音開きの木の扉は終戦直後と同じままになっています。
看板にも描かれたジッポーには、高い耐久性・耐風性と永久修理保証があります。1932年(昭和7年)の創業、1933年第1号発売以来、基本構造はほとんど変化がありませんが、外側のケースに様々な意匠を凝らすことで豊富なバリエーションが生じており、世界各国に収集家が存在しています。ジッポーライターの普及は米軍が関わり、「どこでも、どんな状況でも点火できる器具」が求められ、ジッポーが注目されました。
- 札幌・狸小路最古113年愛され続け 中川ライター店閉店へ(北海道新聞)
店内にはライターなどの喫煙具、プラモデルやRC飛行機、鉄道模型、モデルガン、盤ゲーム、ゴム人形や手品グッズなどが所狭しと並んでいました。
子どもの頃に、店内に入ると自分の知らない「怪しい大人の世界」を垣間みたような高揚感がありました。
お祭りの露店やサーカスで、巧い口上を聞いている時と同じ感覚ですね(^^)
田舎(栗沢町美流渡)の駄菓子屋では、自分のお金で買うことができましたが、札幌の中心部にはめったに来たことがなく、もちろん買うことはできず、当時の子どもにとって憧れのお店でもありました。
美流渡炭坑の映画館は、ほとんど無料だったので入り浸っていましたが、初めてのお年玉で飛行機の模型(100円)を買ったときの記憶は鮮明に記憶しています(^^)
< 1/12 追記 >「中川商店」の看板の下に「閉店、売りつくし大セール」のはり紙が掲げられると、少年時代に通っていたお父さんたちが子どもを連れて店を訪ねてきてます。当初は1月末に閉店予定だったですが、在庫が予想以上のペースで売れて12日に早まったそうです。飛行機の模型を見て涙を流す客もいたということです。
- 札幌の模型店:113年で幕 3代目店主「体力の限界」(1/12, 2015 毎日新聞)