北京冬季五輪の開幕前には金メダル最有力候補だった女子フィギュアスケートのカミラ・ワリエワ(ROC)さんは、大会中に突如起きたドーピング騒動による異常な状況で個人種目のフリー演技を迎え、ミスを連発して4位に終わり、重圧に押しつぶされる形となりました。15歳にして圧倒的な安定感と演技力が高く評価されていた大会前の姿とはほど遠い状態。演技後は顔を両手で覆い、キスアンドクライでは泣き崩れるなど精神的なダメージが深いことをうかがわせました。
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2月18日、IOCのトーマス・バッハ会長が、ドーピング問題に揺れるロシア・オリンピック委員会(ROC)のカミラ・ワリエワ選手(15歳)の周囲を批判しました。「彼女は15歳の女の子ですし、リンクの中で苦しんでいた。そして苦しい中、演技をしようとしていた」と印象を語りました。更に同会長が語気を強めたのは、彼女のアントラージュ(仏語で取り巻きおよび環境)の反応です。「彼女を慰めるのではなく、非常に冷ややかな雰囲気を感じた。本当に不思議に思いました。こんなに自分たちのアスリートに対して冷たい態度が取れるのかと考えました」と痛烈に批判しています。
フリー演技では4種類の4回転ジャンプを飛び、銀メダルを獲得したアレクサンドラ・トルソワ(17歳)さんについても、ROC選手の周囲の環境を危惧した上で、「彼女に家族のサポートがあることを願うばかりです。友人のサポートがあること、彼女をサポートしてくれる人がいることを願うばかりです」とおもんばかっていました。
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北京冬季五輪の女子フィギャースケート競技は、女子競技では五輪史上初めてとなる表彰台を独占するというマイルストーンイベントになるのではと注目されましたが、またしてもドーピング問題と低年齢化やサポート環境が問われる五輪大会となってしまいました。素敵な彼女らに真の笑顔が戻ることを願うばかりです。
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