12月6日、米タイム誌は毎年恒例の「今年の人」に、「沈黙を破った人たち」を選んだと発表しました。エドワード・フェルゼンタール(Edward Felsenthal)編集局長は「これほどあっという間に社会が変わるのは、数十年ぶりだ」と選考理由を話しました。
性的加害行動を糾弾し、告訴、告発した人たちの運動は、今年10月にハリウッドの大物映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン氏の長年の行動に対する疑惑が表面化したのを機に、#MeToo(私も)ハッシュタグがソーシャルメディアで世界中に拡散し、抗議行動のうねりにつながっています。
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タイム誌は「今年の人」を発表する最新号の表紙に、様々な立場の女性を登場させ、性的加害行動がいかに社会全般に蔓延しているかを表現しています。
著名人では、最初にワインスティーン氏を公に糾弾した女優アシュリー・ジャッド氏と、自分の尻をつかんだ元DJに対する民事訴訟に勝訴した人気歌手テイラー・スウィフト氏の2人です。
「沈黙を破った多くの女性や男性は、あらゆる人種、あらゆる所得層、あらゆる職業にわたり、ほとんど全世界の隅々にまでいる」と同誌は書き、その大勢が全体として、恥辱を憤りに、恐怖を激怒に変えさせたと指摘しています。
2016年のタイム誌「今年の人」だったトランプ大統領は、今年は次点でした。#MeToo運動がこれほど高まった一因はトランプ氏であったと、現在NBCニュースキャスターのメーガン・ケリー氏が語っています。
- The Silence Breakers(TIME)
- 米タイム誌、今年の人は「沈黙を破った人たち」 性的加害行動を糾弾(BBC News Japan)