12月13日、米タイム誌は毎年恒例の世界に最も影響を与えた「今年の人」に、米国のイーロン・マスク氏を選んだと発表しました。米電気自動車(EV)大手テスラの最高経営責任者(CEO)で、気候変動、宇宙(SpaceX)など多様な分野で活躍し、タイム誌は「現代社会で最も大胆な変革を推進している」と評価しました。
- Elon Musk is TIME’s 2021 Person of the Year.(12/13 TIME)
タイム誌はイーロン・マスク氏について、「気候危機がもたらすクリーンエネルギー輸送の需要に、他の人々よりもずっと早く気付いていた」と指摘しました。また、自ら創業した宇宙企業スペースXで再利用型の宇宙輸送や、火星の宇宙開発を進めています。
マスク氏は、1995年に高エネルギー物理学を学ぶためスタンフォード大学の大学院へ進みますが、2日在籍しただけで退学し、弟のキンバル・マスクとともに、オンラインコンテンツ出版ソフトを提供するZip2社を起業。1999年にはオンライン金融サービスと電子メールによる支払いサービスを行うX.com社を共同で設立。2002年に3つ目の会社として、宇宙輸送を可能にするロケットを製造開発するスペースX社を起業し、CEOならびにCTOに就任しています。
2004年に前年に設立された電気自動車ベンチャーであるテスラ・モーターズ社に出資し、同社の資金調達ラウンドを主導して自身は会長に就任しています。2006年には太陽光発電会社ソーラーシティ(SolarCity)を従兄弟であるリンドン・ライヴ(Lyndon Rive)と共同で立ち上げ同社の会長に就任します。
2012年にハイパーループ構想に言及。2015年、人工知能(AI)研究の非営利団体OpenAIを設立。2016年、トンネル採掘会社であるボーリングカンパニー社(The Boring Company)およびブレイン・マシン・インタフェース企業のニューラリンク社(Neuralink Corporation)を起業しています。