12月12日、米タイム誌は毎年恒例の世界に最も影響を与えた「今年の人」に、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏を選んだと発表しました。米タイム誌のサム・ジェイコブス(Sam Jacobs)編集長は、選出理由について「97年間、タイム誌は”今年の人”を選出してきました。これは、良くも悪くも過去12か月間に世界とニュースの見出しに最も影響を与えた人物です。何年もの間、その選択は難しいものでしたが、2024年はそうではありませんでした」と書いています。
- Donald Trump 2024 TIME Person of the Year(12/12 TIME)
特集/インタビュー記事 - Why Donald Trump Is TIME’s 2024 Person of the Year(12/12 TIME)
- Donald Trump Is Time Magazine’s Person of the Year(12/6 The New York Times)
ジェイコブス氏は、「2期目の大統領就任を目前に控え、最も熱狂的な支持者から最も熱烈な批判者まで、我々全員がトランプの時代に生きている」そして、「歴史的な大逆転を成し遂げ、一世一代の政界再編を推進し、米国の大統領職を再構築し、世界における米国の役割を変えたドナルド・トランプ氏は、タイム誌の2024年「今年の人」に選ばれた」と述べています。
タイム誌のインタビュー記事では、「もしトランプ氏のやり方がうまくいかず、トランプ氏が窮地に陥ったと感じたら、批評家たちは彼がさらに過激になるのではないかと心配している。側近たちにとって、大統領選に当選したトランプ氏の予測不可能なスタイルは、米国の競争相手に対してトランプ氏に優位性を与えるだろう。「人々は、彼の言うことを聞かなければ悪いことが起きるかもしれない、彼を無視すれば何らかの結果が待っていると本気で恐れている」とバンス氏は言う。
統治の難しさに直面したトランプ氏は、最後の選挙戦が終わったことをほとんど懐かしく思っているようだ。「ある意味悲しいことだ」と、手入れの行き届いた邸宅の芝生に影が落ち始める中、トランプ氏は選挙勝利について語る。「二度とこんなことは起こらないだろう」
「しかし、ドナルド・J・トランプ大統領の4年間で多くのことが起こる可能性がある」と結んでいます。
米ニューヨーク・タイムズ紙は、2016年に「今年の人」に選ばれた後、タイム誌を「非常に重要な」出版物と評し、同誌が自分に「とてつもない栄誉」を与えてくれたと語っています。しかし、一般投票では敗れたものの、分断が進んだ大統領選で勝利したトランプ氏は、自身を「分断された米国の大統領」と表現したタイム誌の表紙に憤慨したと書いています。
タイム誌編集長のジェイコブス氏は、トランプ氏が「再び世界の中心に立ち、かつてないほど強い立場にある」と書いています。そして今年、タイム誌の表紙には、わずかに眉をひそめ、膝の上に腕を置いたトランプ氏が描かれていたが、同氏を「分断された米国の大統領」とは表現していません。