2012年3月5日から3月9日まで,世界最大のゲーム開発者会議 Game Developers Conference(GDC)が サンフランシスコで開催されました。
その中で、フランスのゲーム開発会社 Quantic Dream 社は、美しいアンドロイドが自意識に目覚める場面を描いた動画を公開しました。
洗練されたパフォーマンス・キャプチャー技術を紹介する技術デモとして公開したのですが、ショートムービー作品としても魅力的です。
「Kara」という名前のアンドロイドが、組み立ての最終過程で自我を持ち始め「自分自身」を感じる能力は、機能であって「バグ」ではないと必死に主張する様子が描かれ、「Karaの生きたい」が伝わってきます。
女優ヴァロリー・カリーの顔に90個、体にもそれと同じくらいの数のマーカーを付けたそうですが、キャラクターの設定とパフォーマンス・キャプチャーは非常に洗練されています。
顔の皮膚の下で動く筋肉や、目の微妙な変化まで見て取れ、口の動きと発音のタイミングも完璧ですね(^^)
- 『Karaの覚醒』と、最新パフォーマンス・キャプチャー技術(Wired.jp)
「歴史のある時点で、人工知能が人間より賢くなるときが到来、それは必然だ。この作品は、それが起こる瞬間を描いたものだ」Quantic Dream社のデイブ・ケイジ氏が語っています。
- Who is Kara? Meet the actress behind Quantic Dream’s PS3 Tech demo(Future Publishing Limited)
今回のGDCで、日本ゲーム業界の現状を Comcept の稲船敬二氏が講演しています。「最近の日本のゲームは、何も生み出せていない」「自分達に足りないものを自覚して、世界に立ち向かって行ってほしい」と日本人ゲームクリエイター達に向けてメッセージを発しています。成長を目指す文化(クリエイティブ)産業に共通する問題も指摘しています。
- 株式会社comcept(Website)
- Access Accepted第337回:「日本のゲームの未来」を考えさせられたGDC 2012(奥谷海人/4Gamer.net)